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サイエンスフィクションのアーカイブ

【オーディオブック】Artificial Condition (2018)

Artificial Condition (2018)

時間:3時間21分

発音: アメリカ英語

評価: 4 out of 5

 

All Systems Redに続くMurderbot Diaries2巻目。

 

主人公Murderbotは自分の機能を司るモジュールををハックし自由な意志を持つに至った警護アンドロイド。

 

Murderbotには暗い過去があった。以前関わった警護プロジェクトで自我を失い警護対象の人間たちを殺してしまったのだ。再利用される際、ほとんどの記憶は抹消されていたが、一部人間のクローンを利用しているため完全な記憶消去はできず、”警護対象の人間を殺してしまった”という記憶だけが残されていた。

 

なぜ大量殺戮をするに至ったのか。その答えを探るため、Murderbotはオーナーの元を去りひとり調査に向かう。

 

ここからネタバレ。

 

大量殺戮が起こった惑星に向かうため、惑星間調査船に忍び込んだMurderbotはそこで「ART」と名乗るAIと出会う。ARTも自我をもったAIで、おたずね者となってしまったMurderbotを匿うため身体改造手術に協力したり、人間らしく振る舞えるようMurderbotの不自然さを観察してアドバイスしたりとまるでMurderbotに友人ができたようなやり取りがほのぼのとしていて良かった。

 

Augmented Humanとして身元を偽装していたMurderbotは道中、大量殺戮が起こった惑星で警護を必要としている若者たちと出会う。彼らは調査したデータを大会社に不当に没収されたベンチャー企業の若者たちで、データを取り戻しにいく最中だった。行き先が同じで自分の身元を隠すのに丁度良い、くらいの気持ちで関わったミッションだったが、過去の大量殺戮事件との繋がりが明らかになっていく。

 

序盤はARTとの”自我をもった自分は何なのか”みたいな禅問答的やり取りがちょっと退屈かな・・と思ったものの、単発で受けた警護の仕事がMurderbotの過去と繋がり組織的な陰謀が明かされていく様子が面白かった。

 

YL: 8くらい

語数:32,422語 (作者ページより)

 


Artificial Condition: The Murderbot Diaries (English Edition)

【オーディオブック】All Systems Red (2017)

All Systems Red (2017)

時間:3時間17分

発音: アメリカ英語

評価: 4.5 out of 5

 

2018年Hugo Award とNebula AwardのBest Novella受賞作品。

 

主人公Murderbotは部分的に人間のクローンから作られたアンドロイド。惑星調査の科学者たちの警護を行っている。Murderbotは自分の機能を司るモジュールををハックし自由な意志を持つに至った。人間を超越した能力を利用して大量殺戮マシーンにもなれたはずが、Murdebotが選んだのは何事もなかったかのようにこれまで通り人間の警護を行いつつ、何万時間もあるエンタメ映像をダウンロードしてドラマ視聴に浸ることだった・・・。

 

人工知能が自由意志を得たら世界が滅亡に向かう・・みたいな作品が多いなか、人間に従っているフリをしながら適当に仕事して、タダでDLしたエンタメに浸る。そんな人工知能があってもいいんじゃないかとMurderbotに共感してしまった。

 

科学者たちが惑星調査中、地図に異常があることを発見し、現地調査に向かう。そこで別の科学者チームがMurderbotと同種の警護アンドロイドにより全滅させられていることを知る。なぜ警護するはずのアンドロイドが暴走したのか謎を追うというストーリー。

 

156ページ、3時間17分の短編。現在4巻まで発売されており、2020年5月に第5巻発売予定となっている。

 

YL:8

語数:31,468語(作者ページより)

 


All Systems Red The Murderbot Diaries

【オーディオブック】Skyward (2018)

Skyward (2018)

時間:15時間28分

発音: アメリカ英語

評価: 5 out of 5

 

【あらすじ】

パイロットを目指す少女Spensaの世界では何十年にもわたり異星人との空中攻防戦が繰り広げられていた。Spensaは幼い頃からパイロットに憧れていたが、亡くなった父が犯した国家への裏切り行為によりflight schoolへの道が閉ざされてしまう。

かつての父の仲間の手引きにより何とかflight schoolへの入学を許されたSpensaが父の死に隠された謎を解き明かしていくというストーリー。

 

【感想】

2018年11月に発売されたブランドン・サンダースンの新作。裏切り者の娘と烙印を押され、政府機関からあらゆる妨害を受けながらもflight schoolで成長していく序盤はなんだか現代版シンデレラのようであまり面白くなかったのだが、ストーリーが動き出したのはSpensaが洞窟の中で打ち捨てられた戦闘機を見つけたところから。

 

AI搭載のM-bot戦闘機はかつてSpensaの住む惑星Detritusに不時着したらしい。パイロットから戦闘には参加せず指令を待つようにと言われたまま100年以上が経過し、故障のためAIの記録媒体もほとんど失われており最低限の機能のみ。この戦闘機をエンジニアリング志望の友人と共に修理していくのだが、M-botのAI人格がユーモアのある執事のようでやり取りが楽しかった。

 

ここからネタバレ spoiler

Spensaの父が人類を裏切ったのは、エイリアンの思考と繋がることが出来る能力があり、敵に操られてしまったことが原因だった。同じ能力を持つ娘のSpensaが敵の動きを先読み出来るのもそのため。かつてSpensaたちの先祖にはサイキック能力を使って惑星間を宇宙船ごと移動させる能力を持つ者がいた。異星人たちにたいしてaggressiveだった人類は攻撃を受け、生き残った人類の子孫たちは惑星Detritusから出られないよう監視されていたというオチ。自分たちを攻撃していた異星人たちの目的に気づき、惑星間移動能力を取り戻した人類が次にどうするのか・・・。シリーズ2作目Starsightは2019年11月下旬発売、3作目、4作目はそれぞれ2021年、2022年に刊行予定らしい。

YL:7.5くらい

語数:137,293語 (作者発言より

Skyward (English Edition)

【オーディオブック】The Passage (2010)

The Passage (2010)

時間:36時間52分

発音:アメリカ英語

評価: 4.5 out of 5

 

The Passage

 

【あらすじ】

ハーバード大学の教授が南米で未知のウイルスを発見、分離することに成功した。そのウイルスは人類を死から救う治療法となるはずだった。

軍は「ノアプロジェクト」を立ち上げ、12人の死刑囚にウイルスを感染させ、彼らを究極の戦士とするべく実験を重ねていた。

軍の命令を受け12人の死刑囚を被検者として極秘に集めていたFBI捜査官Wolgastは、13人目の被験者が幼い少女であることを知り、命をかけて彼女を逃がす決断をする。

 

【感想】

さとみさんにオススメされて読み始めた本。36時間52分あるのにまだ3部作の1作目!読み応えがあった。

 

いわゆる”感染アポカリプス”もので、軍の施設で秘密裏に行われていた実験ウイルスがばら撒かれてしまい、世界が崩壊するお話。全く気付かなかったのだけれど、2010年の発売当時は大体的に広告が打たれ、スティーブン・キング氏も大絶賛だったとのこと。キング先生は割といつも大絶賛している気がするものの、確かにページ・ターナーだった。コロラドにある軍の施設からバンバイアウイルスが漏れて・・という設定や、アメリカ各地を旅するストーリーラインはキング先生のThe Standを彷彿とさせる感じ。

 

The Passageが面白かったには、各所にばら撒かれた伏線が見事に回収された場面。とにかく話が長くて、「なんでこんなエピソードを長々と・・」とウンザリしてしまうこともあったんだけど、確かにそのエピソードがあって最後が活きてくるんですよね。

 

3部作のなかではこの一作目が一番面白かった。3部作合わせると約90時間なので根気がいりますが、とにかく登場人物が多いので、手を出すなら一気読みが良いかも。

 

YL:8

語数:239,425語(概算)

 


Passage

【オーディオブック】Armada

Armada (2015)

Written by: Ernest Cline

Narrated by: Wil Wheaton

時間:11時間58分

発音:アメリカ英語

速度:160語/分前後

評価:3 out of 5

Screen Shot 2015-08-24 at 8.57.43 PM

 

 

【あらすじ】

ザック・ライトマンはSFやテレビゲームに夢中な高校三年生。エイリアン襲撃から地球を守るオンラインシミュレーターゲーム「Armada」にハマり、全世界の参加者の中で第六位という高得点を保持していた。

 

ある日彼は現実世界で空飛ぶ宇宙船を目撃する。奇妙なことに、それはビデオゲーム「Armada」に出てくるエイリアンの宇宙船と同じものだった。

 

 

【感想】ネタバレあり

Ready Player One /ゲームウォーズ がとても面白かったので、作者の二作目をとても心待ちにしていたのですが、正直なところ微妙な作品でした。

 

ビデオゲームやSF好きな作者らしく、今回もアタリゲームの歴史やThorのムジョルニアなどの小ネタが散りばめられていて楽しいのですが、あまりSFを読まない私でさえもプロットが”ありがち”だと感じてしまうのです。前作Ready Player Oneとエンダーのゲームを混ぜたような印象を受けました。

 

1984年に公開された映画「スターファイター」と似ているというGoodreads読者評の指摘もありました。私はその作品を見ていませんが、確かにコンセプトが似ています。

 

WIREDのGeek’s Guide to the Galaxy podcastで作者インタビューを聞いたところ、軍がビデオゲームを使って実際に訓練をしようと計画していたことに着想を得たそうです。「ドローンを使う」という点がポイントだったようですが、それにしてもストーリーに新鮮味がなく単調でした。

 

さらには地球防衛軍ジェネラルのキャラクターがイマイチなのです。彼は地球防衛の最後の砦ですが、地球に残した妻子を思う父親でもあります。それはわかるのですが、ヒーローとしては軽々しいし、父親としても中途半端な感じがしました。軍隊のトップならもう少し威厳のあるキャラでも良かったのでは。

 

ところどころワクワクする部分もあったものの、全体としては期待外れ・・・。前作が面白かっただけに期待しすぎたかな。

 

前作に引き続き、朗読のウィル・ウィトンは非常に良かったです。いかにも“西海岸の若者”的な軽妙な語り口が作品の雰囲気とマッチしていました。てっきりナレーターは若者かと思っていたら43歳。しかもスタンド・バイ・ミーのゴードン役の子だったのですね。私の中ではずっと少年のままだったので驚きました。

 

YL:8(概算)

語数:100,000(概算)


Armada: A Novel

 

【今日の一枚】

フィッシャーマンズワーフ

フィッシャーマンズワーフ。

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