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【オーディオブック】The Hate U Give(2017)

The Hate U Give (2017)

時間:11時間40分

発音:アメリカ英語

評価:5 out of 5

The Hate U Give

 

【あらすじ】

16歳の女子高生であるスターは、幼馴染の少年が警官に射殺されるのを目撃してしまう。唯一の目撃者であるスターは友人のために証言しなければならないのだが、射殺された友人が貧しいスラム街出身の黒人少年で、末端のドラッグディーラーであったことから難しい立場に立たされてしまう。

 

【感想】

Black Lives Matterムーブメントに触発された作品だそうで、ヤングアダルト小説なのですが心に強く訴えかけてくるパワフルな作品でした。人種差別は自分がその当事者にならなければ、苦しみを本当に理解するのは難しいのかもしれませんが、この本を読むことで、もしこのようなことが自分や家族の身にふりかかってきたら・・・と考えるきっかけになりました。

 

主人公は高校生の女の子スター。彼女が生まれ育った街は黒人が多く住む治安の悪いゲットーなのですが、彼女の両親は子供たちの身を案じてスターと彼女の兄弟を白人生徒ばかりの私立高校に通わせています。

 

ある夜、幼馴染の少年 Khalil(オーディオブックではコリオと聞こえました)の車に乗って自宅に送ってもらう途中、ふたりは警察官の職務質問にあいます。白人警官に車外に出されたコリオは警官の指示に従っていたにもかかわらず、少し動いたというだけで過剰反応した警官に射殺されてしまいます。驚き泣き叫びながらコリオのもとに駆け寄ったスターに、警官は応援が駆けつけてくるまで銃を向けていたのでした。

 

唯一の目撃者となったスターはコリオのために証言したいのですが、コリオがゲットーに住む貧しい黒人で、ドラッグ売買にも関わっていたということで、白人警官に同情的な世論が形成されてしまいます。コリオは武器やドラッグを所持していなかったにもかかわらず、彼が黒人であるというだけで”警官が身を守るために射殺されてもしかたがなかった”と思われてしまったのです。

 

食い違う警官の証言とスターの目撃談・・・。

 

白人生徒ばかりの高校で、スターは自分が目撃者であるという事実を明かすことができず、自宅がある黒人地区の現実と学校生活とのあまりの違いに悩み、苦しみます。もし自分が当事者だったとしたら・・・Black Lives Matterのような人種差別に遭遇したら、声を大にして正しいことを伝えるのに!!!とスターを責める友人もいましたが、実際には自分の心の平穏や生活を守るために、傷ついても戦い続けるのは難しいのかもしれません。

 

 

作品中、主人公の親友でアジア系の女の子やスターに対して差別的な発言をするヘイリーという白人の友達がいるのですが、ヘイリーは自分の差別発言を指摘されると”私が差別主義者だというの!?失礼よ!謝りなさいよ!!!”と逆ギレするのです。嫌な子なんだけど悪気があるわけではなく、ただ単に無知で自分が差別されたことがないから相手がなぜ傷ついているかを思いやることができないんだなと思いました。この子の”嫌な感じ”が妙にリアルで心かき乱されてしまい、忘れかけていた自分自身の差別体験まで思い出してしまいました。

 

ヘイリーの言動で思い出してしまった差別発言。それは昨年南米旅行をした時にグループ内にいた50代前半のカナダ人女性から発せられたものでした。南米は日差しが強いので、私はマメに日焼け止めを塗っていたのですが、それを見た白人女性が「白人の肌に憧れているんでしょう?白人の肌が一番素晴らしいなんていう考えにとらわれているのは愚かなことよ!」と言ったのです。「いや、別に白人に憧れて日焼け止めを塗っているわけじゃなくて、日焼けすると皮膚癌になったり、将来シミや皺ができるから」と反論したのですが、彼女は聞く耳を持たず、”アジア人は白人至上主義に侵されている”などと持論を繰り広げていました。同行のカナダ人男性がかなり慌てて彼女を窘めていたので、彼女の意見がカナダでは常識というわけではなさそうですが、アジア人女性が日焼けを嫌がるイコール白人への憧れ、という発言を聞いた方が他にもおり、これはカナダ人女性個人の考えというわけではなかったようです。

 

The Hate U Giveを読みながら、あの時は私はどうすれば良かったんだろう・・・と考え込んでしまいました。一応反論はしましたし、更に持論を繰り広げるカナダ人女性に「そんなに焼いてるとなめし革みたいな肌になるよ!」とも言ったのですが、白人の肌に憧れているという勘違いが解けたとは思えません。では相手にわかってもらえるまで雰囲気が悪くなっても何度も強く主張すればよかったのか?思い込みが激しい人に何を言っても考えを変えてくれるとは思えません。連れのカナダ人男性は慌てていましたし、周囲の人たちも”えっ?”という顔をしていたので、彼女は自分で自分の立場を貶めたと考え、それ以上強く抗議することなく聞き流したわけですが、私が彼女の言論を”許した”ことで、そんな失礼なことを言ってもOKだと思われてしまったかもしれません。

 

若い黒人男性というだけで危険と判断され警官に射殺されてしまう。そのような大きな事件や流れを自分ひとりで変えることはできませんが、身近にある小さな差別を許さない、そして勇気をもって声を上げることが大事だと感じました。

 

YL: 7くらい

語数: 143,840語(概算)


The Hate U Give

 

【オーディオブック】Lord of All Things 

Lord of All Things(2011)

Written by: Andreas Eschbach, Samuel Willcocks (translator)
Narrated by: Nick Podehl

時間:21時間38分

発音:アメリカ英語

速度:160語/分前後

評価:4 out of 5

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【あらすじ】
日米ハーフのヒロシと、フランス外交官の娘シャーロットは10歳の時に出会った。ヒロシの家は母子家庭で、母はフランス大使館で洗濯を担当していた。二人は身分の違いを乗り越えて友情を育むが、ヒロシがお盆で水俣に帰省している間にシャーロット一家は突然の辞令交付を受け、南米に引っ越していた。

 

その後、ヒロシとシャーロットは偶然ボストンで再会する。ヒロシはシャーロットが運命の女性であると確信するが、シャーロットには婚約者がいた。

 

MITでロボット工学を専攻していたヒロシは、この世界から貧困を無くすため、すべての仕事をこなすことが出来るロボットの開発に取り組みはじめる。一方、人類学専攻のシャーロットは北極圏で不思議な物体に遭遇する。

 

 

【感想】
2012年、ドイツのベストSFに選ばれた作品のようです。SFというより、2/3はYA恋愛ものといった感じ。後半1/3で少しSFらしくなるものの、あまりSFという感じはせず、SFとファンタジーと恋愛が入り混じった不思議な感じの作品でした。

 

ウイルスのように自動複製していくナノテクロボットというアイデアについて、どうやって材料や動力源を調達するのか、すべて自動化するためには何が必要かを考えるところが面白かったです。

 

主人公が日米ハーフの男の子という設定なので、日本文化に触れられていることや、考え方が非常に日本的な点が興味深いです。主人公がアメリカ人だったら、”世界を救う”ヒーローものになっていたのではないかと思います。この結末に誘導するために、主人公を日本人にする必要があったのでは・・・。

 

ドイツ人の作者が描く日本の科学と時代がややミスマッチなところが狙っていたのか調査不足なのかが気になりました。主人公の子供時代はそれほど昔ではないはずなのに、文章から昭和30-40年代の日本の雰囲気がするのです。外国人の目から見た日本のイメージを読むのも興味深い体験でした。

 

SFというか普通の恋愛モノ?と思いながら読んでいたところ、シャーロットが北極圏に行くあたりから急に雰囲気が変わったので驚きました。その部分だけ全体と合わず、B級SF作品のような感じ。それでもヒロシの行く末が気になって一気に読める作品でした。ヤングアダルト本に抵抗がなければ読みやすい本ではないかと思います。

 

YL:8(概算)

語数:200,570語(概算)

Lord of All Things

 

【今日の一枚】

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アラスカの景色

【オーディオブック】The Perks of Being a Wallflower

The Perks of Being a Wallflower

時間:6時間23分

発音:アメリカ英語。高校生くらいの男の子の声がかわいい。

速度:150〜160語/分前後。

オススメ度:5 out of 5. 青春の甘酸っぱさを体験出来る。

 

【あらすじ】

1991年、高校1年生のチャーリーは、親友のマイケルが自殺し、学校で友達が出来ずにいた。フットボールの観戦中に最上級生のパトリックに思いきって声をかけた事で、パトリックとその義理の妹、サムと親しく付き合うようになる。

内機でナイーブなチャーリーは、”wall flower” のように、その場にいながらも一歩引いたところから皆をみているのだが、サムに恋し、彼らと一緒に過ごすうちに少しずつ心を開いていく。

 

【感想】
思春期の男の子の青臭さが恥ずかしいやら、高校時代が懐かしいやらで、主人公の心の揺れを当時を思い出しながら味わった。アメリカの高校生はパーティや飲酒、セックスなど本当に自由で、日本の高校生活とはだいぶ違う。サムとパトリック、チャーリーと共にアメリカの高校生活を満喫したように感じた。

 

”ライ麦畑でつかまえて”の再来、と書かれていたけれど、”wall flower” のほうは、仲間たちと眩しいくらいに青春している。ライ麦のホールデン少年が”リア充爆発しろ”と言いながら自爆しかねないキラキラぶりで比べると気の毒だ。周囲に馴染めない孤独感、というのは共通しているかもしれないけど、やはり全然違う。

 

最後、チャーリーのトラウマの原因がアレじゃなければ120点だったのだけど…。

 

映画版のほうではエズラ・ミラーのパトリックがとても良かった。ゲイの男の子の秘められた恋愛関係に傷つきながらも、大きな口を開けてあっけらかんと笑い、クレイジーに振舞っている所が好き。

 

原作と比較すると、チャーリーがSamへの思いを日記に綴るシーンはだいぶ削られており、彼女への募る思いが十分に表現されていないように感じた。そしてチャーリーと姉の関係もほぼカットされていたのが残念。原作では、姉さんに起こったある”出来事”をきっかけに、姉と弟の絆が強くなるのだけど…。

 

逆に映画の方が良かった点は、サムとパトリックのホームカミングパーティでのダンスシーン。息がぴったりで心から楽しそうで、こういうのは映像ならではだと思った。

 

オーディオブックと映画、どちらもキラキラと輝いていて大好きな作品。

 

YL: 7

語数:66,000語(SSS調べ)

 

 


The Perks of Being a Wallflower


ウォールフラワー (集英社文庫)


Perks of Being a Wallflower [DVD] [Import]

 

https://www.youtube.com/watch?v=25LJH7BWGl0

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