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2015年6月のアーカイブ

採血専門、Phlebotomist という職業

アメリカにはPhlebotomist (フレボトミスト) という職種があります。病院やクリニックなどで採血を専門に行う職業です。“採血専門の仕事”という日本にはない概念が興味深かったので、Phlebotomistについて調べてみました。

 

 

Phlebotomistの資格を取るには

日本で採血を行えるのは、国家資格を持った医師か、医師の指示のもとに看護師や臨床検査技師のみ。ところが、アメリカのPhlebotomistは、医療系の学校を卒業する必要はありません。カリフォルニア州のパブリックヘルス部門によると、

 

  • 高校卒業資格を有すること
  • 20時間の基礎クラスを受講すること
  • アドバンスクラスを20時間受講すること
  • 40時間の実技トレーニングを受けること
  • 実際の患者で50例の静脈採血と皮膚穿刺を成功させること
  • トレーニング修了証を受け取ること

 

となっています。

 

こちらのページによると、Phlebotomistになるためのクラスは、コミュニティ・カレッジや、職業訓練校などで受けられるようです。しかも、現在Phlebotomistになるために州の資格を必要とするのは、カリフォルニア、ルイジアナ、ネバダ州のみ。80時間〜200時間の授業と実習を受け、最終試験で70%以上の正答率で合格出来れば、Phlebotomistとして職を得ることが出来るようです。

 

 

Phlebotomistのお給料

2014年のデータでは、現在全米で推定111,950人のPhlebotomistがおり、時給平均が15.33ドル、年収平均は、31,890ドル。1ドル100円で単純計算すると、時給1500円、年収320万円程です。

 

 

高卒の平均年収が約30,000ドルなので、お給料自体はそれほど良くありませんが、2012年から2022年までにPhlebotomistの求人は27%増加すると見込まれているようなので、安定した職業といえるのではないかと思います。

 

 

採血するのに学位は必要ない

採血専門の職を得るために医療系の学校を卒業する必要がない、ということに最初は驚きましたが、採血業務を専門の人たちに委託することで、医療専門職の人たちが高度技能を要する仕事に集中出来るため、非常に効率のよいシステムだと思います。

 

こちらの記事で紹介されているPhlebotomistは、早朝5時から勤務を開始し、1日150人の採血を行うそうです。毎日たくさんの患者さんの採血を行うことで手技が熟達するので、壊滅的に手先が不器用でない限り、病院業務に支障をきたすことはないのではないかと思います。

 

また、業務が静脈採血と皮膚穿刺に限られているので、命にかかわるような合併症を起こす危険性が少ない、というのも難しい資格を必要としない理由ではないでしょうか。

 

 

日本の採血

前述したように、日本で採血を行えるのは、医師か、または医師の指示を受けた看護師や臨床検査技師のみです。大学病院や公立病院などでは、古くからの慣習のもと、“主治医採血”が行われているところもあります。また、看護師さんが入院患者の採血を行う場合でも、朝は点滴交換や経管栄養の準備、食事介助やシフトの引き継ぎなどで非常に忙しい時間帯です。

 

看護師や医師を育てるには時間もお金もかかります。80−200時間程度でPhlebotomistを養成することが出来るのであれば、医師や看護師が本来の専門知識を要する仕事に集中することが出来、人材不足を解消する一助となるのではないかと思いました。

 

【オーディオブック】Finders Keepers: A Novel

Finders Keepers: A Novel(2015)

時間:13時間5分

発音:アメリカ英語

速度:160-180語/分前後。

評価:5 out of 5

Finders Keepers

 

【あらすじ】

アメリカ文学の傑作、ジミー・ゴールド3部作の著者として知られるジョン・ラスティーンが自宅に押し入った強盗によって射殺された。代表作発表後に引退していた彼は、20年近くジミー・ゴールド3部作その後の物語をMOLESKINEノートに書き連ねていた。165冊にも及ぶ未発表作品が収められたノートは、自宅金庫に保管されていた多額の現金とともに消えた。

 

30年後。ピート・ソーバーズ少年は、自宅の裏庭に埋められていたスーツケースを発見する。中には現金2万ドルと共に、MOLESKINEノートが入っていた。メルセデス・ベンツによる無差別殺人により父が重傷を負い、生活が困窮していた一家を救うため、ピートは匿名で毎月500ドルが入った封筒を自宅に送り始める。モレスキンノートに書かれた作品の価値に気づいたピート少年が、怪しい古書店の店主にノートの売買を持ちかけた事で、35年前に起きた殺人事件に巻き込まれることになる。

 

【感想】

Mr. Mercedes: A Novel の続編。面白かった・・・!!!1作目よりも緊張感が増し、追われる側のスリルを存分に味わいました。

 

1作目とは関係ない話から始まり、徐々にメルセデス・ベンツ無差別殺人事件との繋がりが明らかになるところ、そこにジョン・ラスティーンの作品に取り憑かれた2人の少年の物語が絡んでくるところが最高に面白かったです。

 

多感な少年時代に読んだ物語の主人公にのめり込み、どうしても続きを知りたいと思う気持ちは理解出来ないこともないのです。結末が気に入らないからといって、作家を殺してしまうのはあんまりですが・・・。その偏執的で歪んだ情熱を、共感出来ないまでも理解してしまえるのは、キング先生の素晴らしいストーリーテリングのおかげでしょう。

 

オーディオブック版はウィル・パットンによる朗読。嗄れた声でネチネチと語られる狂人の自分勝手な思考回路が最高に良かったです・・・。刑務所の中で囚人が”I need a lover that won’t drive me crazy!!”と繰り返し叫ぶシーンがあるのですが、その調子っぱずれぶりに狂気を感じ、感動してしまいました。スティーブン・キングの作品は、読んでいて描写がくどいと感じることもあったのですが、オーディオブックとなると、その情報過多な描写のおかげで、情景が鮮やかに頭の中で再現されるのです。独特な読書体験が病みつきになります。

 

3作目はオカルト路線になりそうな雰囲気…。あまりにも緊張感があると読めないので、ほどほどにしてほしいな・・・。

 

YL:8.5 (概算)

語数:120,000語(概算)

 


Finders Keepers: A Novel

 

 

Go Metric!

The World Factbook によると、世界でメートル法を用いていないのは、アメリカ、リベリア、ミャンマーの3カ国だけだそうです。

 

アメリカで不便だなと感じるのが、日本と単位が違うこと。例えば、距離はkm ではなくマイルだし、ガソリンや牛乳はリットルではなくガロン。今日は97˚Fもあって暑いねと言われてもピンとこないし、体重が12 lb 減ったのがスゴイことなのかどうかもとっさには分かりません。

 

混乱しているのは個人だけではなく、アメリカだけ違う単位法を用いている事で経済的損失もあります。輸出入の時に商品ラベルの単位を書き換えるコストもかかりますし、アメリカ国内でも科学の単位は国際基準を使っているので科学者も混乱します。NASAから1999年に打ち上げられた火星探査機は、単位系の取り違いミスに気づかず、火星に墜落したと見られています。国際標準のメートル法とEnglish Units (ヤード・ポンド)を使っているチームがいたという単純なミスのために、$125 million ドルもの損失を出してしまいました。

 

このように問題の多いEnglish Unitsですが、1970年代にメートル法に切り替える法案が作られたものの、実際には上手くいかなかったようです。

 

そしてこのたび、アメリカもメートル法に切り替えよう!と本気で提案する大統領候補者が現れました。Go bold! Go Metric! をスローガンに掲げているのは、前ロードアイランド州知事で、民主党から2016年大統領選への出馬を表明したLincoln Chafee氏。

 

ただ、大統領候補者のスローガンの一つとして掲げられるのは非常に微妙・・・。メートル法に切り替えることで、国際社会にも受け入れられ、将来的には経済的にも好ましい結果となる、という主張は分かるのですが、出馬表明の会見としては、もっと大きな国際的ビジョンを掲げてほしい。

 

この動画は会見の一部ですが、えも言われぬ泡沫候補感を醸し出している気がします。アメリカもついにメートル法採用に一歩前進か!とスローガンを見て心躍らせたものの、会見を見たかぎりでは道は険しそうだと思ったのでした。

 

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