The Final Empire: Mistborn Book 1 Written by: Brandon Sanderson Narrated by: Michael Kramer
時間:24時間45分
発音:アメリカ英語。
速度:140語/分前後。
オススメ度:★★★★☆ ファンタジー好きなら。
【あらすじ】
太陽が赤く燃え、深い霧に包まれた世界。終の帝国は、不老不死の統治者により1000年ものあいだ支配され、人々は貴族階級の人間と、”スカー”と呼ばれる奴隷階級に分かれていた。スカーには人権は認められておらず、家畜以下の存在として扱われていた。スカーの少女ヴィンは、人々の心を操る特殊能力を見出され、盗賊団に加わる。リーダーのケルシアーは”ミストボーン”と呼ばれる、特殊能力を持ったスカーであり、同じくミストボーンであることが判明したヴィンを特訓する。彼らの目的は、統治者の1000年に渡る支配に終止符をうつこと。はたして神のような存在として恐れられていた統治者を倒す事が出来るのか。
【感想】
ミストボーン3部作の1冊め。面白かった!この世界の魔法は、”合金術”のようなもので、鉱物を摂取し体内で燃やすことで特殊能力を発揮する。8つのエレメント全てを操れる能力のある者は非常に稀であり、ミストボーンと呼ばれている。読者は、新たにミストボーンの能力を発現したヴィンとともに、この世界の構造と合金術の仕組みを学んでいく。
終の帝国の成り立ち、統治者を倒す鍵となる”11番目のメタル”の謎、それぞれの登場人物の役割が徐々に明らかになるにつれ、物語の世界観にどんどん引き込まれていった。そしてクライマックスに差し掛かったところで、あっと驚く急展開。心が揺さぶられながらも、どうしてそのような経緯になったのか、納得のエンディングだった。
オーディオブックの朗読はそれほど早くないものの、独特の世界観に慣れるまで忍耐が必要かも。ファンタジーに慣れていれば、最初はこんなものか、と設定全部を覚えられなくてもフラストレーションを感じないと思うのだけど。邦訳はミストボーン―霧の落とし子〈1〉灰色の帝国 (ハヤカワ文庫FT) 。
YL:8(概算)
語数:170,000語(概算)