【オーディオブック】Gone Girl

Gone Girl: A Novel

Written by: Gillian Flynn

Narrated by: Julia Whelan, Kirby Heyborne

時間:19時間11分

発音:アメリカ英語。

速度:130-140語/分前後。男性パートと女性パートあり。ゆっくりめで聞きやすい。

評価:5 out of 5.

Gone Girl

 

【あらすじ】

NYでライターをしていたニックは、不況で解雇され2年前に故郷のミズーリ州に戻ってきたが、NY育ちのお嬢様である妻エイミーは田舎暮らしに馴染めず不満を募らせる。そんななか、結婚5周年の記念日にエイミーが失踪する。室内には争った痕跡が。ニックは自らの身の潔白を主張するが、次々とニックに不利な状況が浮上する。ニックの視点で語られる現在と、発見されたエイミーの日記には数々の相違点が。果たしてニックは無実なのか。。。

 

【感想】ネタバレあり。Spoiler Alert!!
Sick! Sick! Sick! でも読む手が止まらない!!滲みだす毒気にあてられながらも続きが気になって最後まで一気に突っ走った…。毒、というよりも腐食性の強いものを知らずに触っていて、気づいた時には手足が痺れていたような感覚。でも嫌いじゃない。それどころか、好きな類の本でした。

 

この作者さん、よくもここまで人々の嫌な面を掘り下げたな・・と感心しきり。こんな性悪女を描けるなんて、作者まで性根がネジ曲がっていると思われるんじゃないかと他人ごとながら心配してしまいました。

 

一番響いたのは、”He is learning to love me unconditionally, under all my conditions.”と言った台詞。戦慄しました。愛しているといいながら、自分は何も差し出さず、相手から搾取するのみ。。。心ある人間なら、他人にこんな事は出来ないんじゃないかと思うのですが、それを平然とやってのけ、しかも成功してしまったのがこの作品の恐ろしいところ。

 

原作を読んだ後で、映画も観てみました。エイミー役のロザムンド・パイクが良い!優しげな微笑みを浮かべながら、目が笑っていないところが怖いのです。それに対して夫役のベン・アフレックの情けなさときたら・・・。あれが演技なら素晴らしいけど、口がポカーンと開いているところなどは天然っぽい。原作で、ニックはcleft chinというのが強調されていたので、だから映画版はベン•アフレックが起用されたのか気になりました。確かにケツ顎と、笑った時の口のイメージは原作のニックのイメージ通りでした。

 

原作を読んだ時は、エイミーのあまりの鬼畜ぶりに慄き、「ニック頑張れ!!」という気持ちでいたのですが、映画では「あんな男ならお仕置きされても仕方ない」と思えたのが不思議。ロザムンド・パイクの魔性の微笑みとベン・アフレックの間抜けっぽさのおかげでしょうか。

 

 

もう一つ気になったのが、Andie役のエミリー・ラタコウスキー。どこかで見た覚えがある・・と思ったら、Robin ThickeのBlurred Linesのトップレスバージョンに出てたモデルさん!この作品でも見事に脱いでいました。

IMDbのトリビアによると、ベン・アフレックがデイビッド・フィンチャー監督に彼女の起用を推したらしいです。ベン・アフレック、あのミュージック・ビデオをみて共演したいと思っていたのかな。。。

 

映画はよくまとまってはいたけれど、淡々とエイミーの悪巧みが語られた原作のほうが良かったかな。思う存分エイミーの怖さを堪能しました。

 

YL: 9 (SSS調べ)

語数:145,000語(SSS調べ)

 


Gone Girl: A Novel


ゴーン・ガール 上 (小学館文庫)

 

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