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【オーディオブック】Harvest

Harvest(1996)/命の収獲

時間:12時間30分

発音:アメリカ英語

速度:130語/分前後。医療用語が多いものの、ゆっくりで聞きやすい。

評価:5 out of 5

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【あらすじ】

2年目の外科研修医であるアビーは、当直の夜に34歳の交通事故患者を担当する。2児の母である被害者は脳死と判定され、彼女の心臓は同病院で1年以上心臓移植手術待機をしていた17歳の少年に移植される事になった。ところが、46歳の富豪患者が突然割り込んだ事で、少年が移植手術によって助かる道は閉ざされてしまう。

 

貧富の差に関係なく平等であるべき移植待機リストに金持ちの患者が割り込んできた事に疑問を感じた研修医2名は、少年を他の病院に移送し、脳死患者の心臓を彼に移植する手配をする。

 

移植待機リストのシステムに疑問を感じ、ドナーの情報を調べていくうちに闇の移植ルートの存在を疑い始めたリビーは、次々と不可解な事件に巻き込まれていく。

 

【感想】

1996年に発表された、テス・ジェリッツェンのメディカル・サスペンス。移植チームの内情が丁寧に描かれていて面白かったです!

 

本作品のテーマは「移植手術」。アメリカ国内では脳死患者からの移植手術が盛んに行われているとはいえ、全ての待機患者に臓器が行き渡るわけではありません。移植を希望する人々全てに救いがあってほしいと思う反面、心臓移植手術を望むということは、誰かの死を願うということでもあります。1日も早く心臓移植手術を!と待ち望む家族の気持ちも分かるものの、心臓移植を「治療の選択肢の1つ」と考えるのはあまりにも利己的なのではないかと考えさせられました。

 

作者のテス・ジェリッツェンさんは、スタンフォード大学卒業後、カリフォルニア大学サンフランシスコ校で医師免許を取得されています。産休中にロマンス・スリラー小説を書き始め、8冊出版した後にメディカル・サスペンス小説を書くようになったそうです。産休中に作家に転向するというパワフルな経歴に圧倒されました。

 

実際に医療現場にいらっしゃったということで、救急外来やアテンディングドクターによる回診の場面など臨場感がありました。一生懸命手を尽くしても不幸な転機をたどってしまった患者の家族に恨まれてしまったり、突然現れた変わり者の患者の親戚に悩まされたりと、これはきっと作者が医師として経験したことなのではないかと思いました。

 

かなり最初のほうで全体像が分かってしまうのですが、それでもヒロインに感情移入してドキドキしました。病院で起こりうる不幸の全てがヒロインに襲いかかっているんじゃないかというくらいのドラマチックぶり。医療用語満載ですが、ストーリー展開が早く、サクサク読めるのでメディカル翻訳などに興味がある方は楽しく読めるのではないかと。

 

この作品がかなり面白かったので、今後、メディカル・ミステリー分野も開拓していきたいです。

 

YL:7.5(概算)

語数:97,500語(概算)

Harvest

命の収獲

 

【今日の一枚】

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広場で見かけたヨーダのオブジェ。

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