【映画レビュー】 Magic Mike XXL(2015)

Magic Mike XXL(2015)

出演:チャニング・テイタム、ジョー・マンガニエロ、マット・ボマー

 

【あらすじ】

前作から3年後。マイク(チャニング・テイタム)はストリッパーを辞め、念願だったカスタムメイドの家具屋を開業していた。そこへかつてのストリッパー仲間からダラス(マシュー・マコノヒー)の訃報を知らせる連絡が届く。通夜の会場を訪れたマイクは、仲間たちとの最後のパフォーマンスのため、マートルビーチで行われるストリッパーコンベンションに赴くことになった。

 

【感想】ネタバレです。Spoiler Alert

公開日前日の6月30日、1作目のMagic Mikeと続編であるMagic Mike XXLの2作品を15ドルで上映する、Magic Mike double feature を鑑賞しました。

 

 

マジックマイクの続編が2015年7月に公開されると知ってから、これを観ずには死ねない!と思いつめていました。万が一にも公開前に不慮の事故などで死んだ場合、アメリカの映画館に化けて出てでも観る覚悟でいたくらい楽しみにしていた作品です。生きて公開日を迎えられて良かった!公開日が近づくにつれ、日に日に膨らんでいく期待・・・。こんなに楽しみな作品があるなんて幸せです。映画館の予告編でマジックマイクXXLが流れると女性の悲鳴が上がっていたので、胸をときめかせて公開を待っていたのは私だけではなかったはず。

 

 

前作のマジックマイクはメランコリックな作品でしたが、今回はロードムービーでコメディ寄り。作品の印象をたとえるならば、「30代の男子高校生たちが、合宿しながらストリッパー大会を目指す」といった感じです。期待していたほどダンスシーンはありませんでしたが、いい年をした男たちが学生のようにキャッキャしているのが本当に楽しそうで(ただしイケメンに限る)、なんてことない日常のシーンを見るだけでホワ〜ンと幸せな気分でした。

 

 

冒頭でダラスが亡くなったと連絡が来るのですが、それはマイクをおびき出す口実でした。前作でタンパからマイアミに移った後、ダラスはマカオに海外進出します。リッチー(ジョー・マンガニエロ)、ケン(マット・ボマー)、ターザン、ティトー、トビアスたちは、ストリッパーとしてのキャリアの幕引きとして、サウスカロライナ州マートルビーチで行われるストリッパーコンベンションに出演することを思いつきます。そこでかつての仲間であるマイクを誘ったというわけです。

 

 

今回非常に良かったと思えたのは、マット・ボマーやジョー・マンガニエロなどのサイドキャラが際立っていたことです。前作ではアレックス・ペティファー演じるダメな若者アダムに焦点が当てられていた分、その他のキャラの描き方はそれなりでした。マットやジョーなどあんなにハンサムで素敵な役者が揃っているのに、カメラが彼らの前を素通りしていく事をもどかしく感じていました。今回はアダムがいない分、それぞれのキャラクターの魅力が十分に描かれていたように思います。

 

 

そして特に良かったのがマットの歌!歌いながら踊るラストのシーンではあまりのセクシーぶりに息をするのを忘れるほどでした。ホワイトカラーのニール・キャフリーを彷彿とさせる帽子の演出も良かったです。スピリチュアル・ストリッパーで、レベル3レイキヒーラーというちょっと変わった役どころも、堅い雰囲気のマットには合っていたと思います。

 

 

ジョー・マンガニエロもすごく良かった。195cmの鍛え上げられた肉体はまさにGreek God。そんな彼がコミカルな役を演じるのが非常に可愛いのです。コンビニエンスストアの無愛想な女性店員を笑顔にするという“ミッション”のため、即興でバックストリート・ボーイズの曲に合わせて踊るシーンなど、かっこいいやら可笑しいやらで最高のシーンでした。このシーンで描かれた“女性を笑顔にする”というのは、この作品のテーマでもあると思います。

 

 

マジックマイクなので、基本的にまったりしているし、起承転結のあるストーリーではありません。もっと皆で踊るシーンがあったら良かったのに・・など多少の物足りなさはありましたが、今回は個々の俳優さんたちの見せ場を堪能させてもらいました。「撮影は学生時代のスポーツ合宿のようで楽しかった」とインタビューにあったように、チャニングやマットは演技じゃなくて素で笑っているんじゃないかというシーンもありました。撮影中の良い雰囲気がそのまま伝わっている作品なのではないかと思います。

 

 

彼女の付き添いで観た男性や、1作目に思い入れのない人にとってはただのロードムービーで面白くない映画かもしれません。ただ、私にとってはイケメンの腹筋を拝むという以上に、演じている彼らの楽しさが伝わってきて幸せな気持ちになれる作品でした!

 

 

日本公開は2015年10月のようです。

 

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