Jurassic Park: A Novel (1990)
- Written by: Michael Crichton
- Narrated by: Scott Brick
時間:15時間9分
発音:アメリカ英語
速度:140-150語/分前後。
評価:4 out of 5
【あらすじ】
霧につつまれたコスタリカの孤島で、極秘のうちに建設が進められているアミューズメント・パーク―それが〈ジュラシック・パーク〉、バイオテクノロジーで現代によみがえった恐竜たちがのし歩く、驚異のワンダーランドだ。オープンをひかえ、視察のための顧問団が島に向かって出発した。だがその前途には、人類がいまだかつて体験したことのない恐怖が待ちかまえていた。スピルバーグ大型映画化の夢の恐竜サスペンス。(Amazonより)
【感想】
ジュラシック・パーク発表25周年の記念オーディオブック。今夏、映画『ジュラシック・パーク』シリーズ第4作『ジュラシック・ワールド』が公開されるため、復習を兼ねて原作を読みました。
昔見た映画版よりも地味ですが、かなり丁寧に科学的なバックグラウンドが描写されています。投資家にも詳細を公表することなく、秘密裏に恐竜再生プロジェクトを進める必要があったため、なかなか投資家が集まらず、金と忍耐のある日本人投資家により支えられていたことを知りました。
いくら対策を施しても、自然を完璧にコントロールすることは出来ません。恐竜が施設外に逃げ出さぬよう、様々な対策を練っていても、悪意のある人間1人により制御不可能な状態になってしまいます。待遇に不満のあるシステム・エンジニアが、ライバル社から年俸の10倍にあたる報奨金を約束され、恐竜の胎児を盗むためにコンピューター制御システムをシャットダウンさせたというブラックな大人の事情も、昔映画を見た時には気づかなかった設定でした。
リアルな恐竜の迫力に圧倒された映画版と、物語を裏打ちする科学情報を知ることが出来る原作、どちらもそれぞれの良さがあります。この夏公開のジュラシックワールドは、第一作目ジュラシックパークのリブートという感じでしたが、琥珀の中に閉じ込められた蚊から血液を採取して・・という技術部分はあまり詳しく説明されなかったので、原作を復習しておくと映画を観る楽しみが増すのではないかと思います。
YL:7.5
語数:124,820語(SSS調べ)