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【オーディオブック】The Suspect: An Olympic Bombing, the FBI, the Media, and Richard Jewell, the Man Caught in the Middle(2019)

The Suspect: An Olympic Bombing, the FBI, the Media, and Richard Jewell, the Man Caught in the Middle(2019)

時間:14時間12分

発音: アメリカ英語

評価: 4.5 out of 5

映画「リチャード・ジュエル」に感動し、詳細を知りたくて選んだ本。

 

1996年7月27日、アトランタ五輪中 Centennial Olympic Parkコンサート会場を警備していたリチャード・ジュエルはベンチの下に不審なカバンを発見した。爆弾発見時の講習を受けていたリチャードは、不審物をただの落とし物として扱うことなく現場責任者に報告。近くの人々を避難させた。警官たちが爆発物周囲を取り囲み、観客たちとの距離を取らせていたところで爆発が起き、44歳の観客女性に爆破物の破片が刺さり死亡。現場付近にいたトルコ人のカメラマンクルーが心臓発作で亡くなり、111人が負傷した。リチャードによる迅速な避難行動がなければもっと大勢の人々が犠牲になったはずだった。

 

一躍ヒーローとなり、TV番組で脚光を浴びたリチャードだったが、FBIにより容疑者として疑われてしまう。過去にも第一発見者の警察官による自作自演の爆弾事件があり、「目立ちたがり屋でヒーローになりたい」「手柄を立てて警察官として雇用されたい」という犯人の”プロファイリング”に一致したからであった。

 

FBIエージェントが地元新聞記者の女性にリチャードジュエルの名をリークしたため、嫌疑をかけられただけの段階でマスコミにより犯罪者扱いされ、自宅や行く先々で追い回され、過去の行動やプライベートまで公にされてしまう。リチャードが現場にいる間に公園外の公衆電話から犯行予告があり、物理的にリチャードは犯人となり得なかったにもかかわらず、3ヶ月もの間、容疑が晴れることはなかった。

 

リチャードは馬鹿がつくほど正直者で、仕事熱心すぎるあまり融通がきかず、これまでの職場でも変人扱いされていた。リチャードが爆弾犯として疑われると、元同僚たちがいかにリチャードの行動が以前から怪しかったかをマスコミに語る様子が辛かった。リチャードジュエルの底抜けにお人好しで他人の役に立ちたいという善良な心が世間の人々によって無残に踏みにじられるのが辛い作品だった。映画でのリチャードの描かれ方は、とても良い人で愛すべきキャラクターだとは思うけれども、お母さん以外にこういう人物を心から愛せる人はいないと思ってしまった自分が後ろめたかった。本では後日譚もあり、仕事で知り合った素晴らしい女性と結婚していたことを知って安心した。リチャードは警官として再び働くという夢を叶え、小さな町の警官として生後5日目の赤ちゃんにCPRを施して救ったり、麻薬売人を検挙したりと活躍していたらしい。ただ、容疑は晴れても”The former suspect”のリチャードジュエルとして見られることに苦しんでいたようだ。

 

映画でリチャードの母親がFBIにタッパーを押収されたことを非常に悲しんでいたが、あれは30年かけて集めた思い入れのあるタッパーであり、事件後に国を訴えて25万円ほどの補償を受けることができたようだった。なぜか母親のタッパーシーンが悲しかったのでタッパーのその後を知ることが出来てよかった。

 

リチャードジュエルと弁護士のワトソンさんは、松本サリン事件の冤罪つながりで日本に招待されたらしいが、アトランタ五輪の爆破事件とともに当時はまったく気づかなかった。

 

真犯人のエリック・ルドルフが起こしたアトランタゲイクラブ爆破や中絶クリニック爆破、その後の逃亡生活についても触れられていた。映画では最後に一言真犯人についてコメントがあっただけだったが、本で真犯人の行動を知るにつれ、リチャードを犯人と決めつけたことがいかに愚かなことであったかを実感した。

 

本の前半はアトランタ五輪誘致やリチャードジュエル、女性記者の幼少期、FBIエージェントの職歴などでやや退屈だったので、映画でリチャードのキャラクターに興味を持ってから読み始めるのが良いかも。

 

YL:7.5

語数:113,956語(概算)


The Suspect: An Olympic Bombing, the FBI, the Media, and Richard Jewell, the Man Caught in the Middle (English Edition)

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