ドライアイ対策:涙点プラグを入れました

ドライアイが酷すぎるので、10月に眼科で涙点プラグを入れてもらいました。約5ヶ月経過した感想です。

ドライアイの診断

ドライアイ診断のために、シルマーテストという涙の量を調べる検査を受けました。これは細い濾紙を目に挟み、5分間でどれくらい涙が出るかを調べるテストです。正常ならば10ミリらしいのですが、私は0ミリでした。全然涙が出ていない・・・。号泣すると前評判の高い映画を見に行き、1ミリも涙が出なかったので私の感性が鈍ったのかと心配していたのですが、ドライアイのせいだったのですね。他には目の表面を生体染色して角膜の傷を調べる検査を受けました。

 

インターネットでは、マイボーム腺機能を調べマイボーム腺圧出をする、と書いてある眼科もあったのですが、私が受診した眼科では特にマイボーム腺に関する検査はありませんでした。高齢になるとマイボーム腺に古い油が詰まり、押すとニュルっと白い歯磨き粉のようなものが出てくることがあるとか・・・。恐ろしい話です。

 

涙点プラグとは?

左右の目に上下1つずつ、計4点の涙点があります。涙点をプラグで塞ぎ、目に涙を溜まりやすくする方法です。4箇所全部塞いでしまうといつでも涙目になってしまうとのことで左右1点ずつでした。料金は3割負担で片目約3000円、両目で6000円ちょっとでした。

 

麻酔をすると書かれていたのですが、「すぐだから!!!」と言われ、あっという間に押し込まれてしまいました。麻酔なしで・・・。涙が出ないのはドライアイだからでしょうか。少し痛かったです。

 

5ヶ月経っての感想

いつも涙目くらいが効果がはっきり分かって嬉しいのですが、実際は「少しはいいのかな?」という程度です。涙が出ないことには変わりないので、点眼は欠かせません。涙点プラグは10ヶ月程で自然に抜け落ちてしまうことが多いそうなので、なくなって初めて良さが分かるのかもしれません。とにかく目が乾いて困っていて、とりあえず試さないことには気が済まなかったのでやって良かったです。

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【オーディオブック】Spare(2023)

Spare (2023)
By: Prince Harry The Duke of Sussex
Narrated by: Prince Harry The Duke of Sussex
時間: 15時間 39 分

発音:イギリス英語

評価:5/5

サセックス公爵ヘンリー王子の回想録。Henryが本名ですが、生まれてすぐからHarryと呼ばれていたそうで、日本語表記だとヘンリー王子なのに、英語ではPrince Harry の謎が解けました。

 

暴露本として前評判は悪かったのですが、予想外の面白さでした。ロイヤルファミリーの泥沼の争いを明かすことを目的にしているわけではなく、王室の次男坊として生まれたハリー王子の個人的な回想本です。

 

ハリー王子が生まれた日、父であるチャールズ3世はダイアナ妃に

Wonderful! Now you’ve given me an heir and a spare — my work is done.

と、本気とも冗談ともつかない発言をしたそうです。長男ウィリアム王子が後継者、次男は予備。冗談だったにしても親の口から言ってほしくない台詞です。

 

本人の回想は、ダイアナ妃が事故死した時から始まっています。ハリー王子は当時12歳。夜中に父がハリー王子の膝に手を置きながら事故の事を話したそうです。チャールズ3世はあまり感情を表に出すことはなく親子でもハグすることもなかったようで、ハリー王子は翌朝9時に使用人が部屋に訪れるまで1人で過ごしました。ハリー王子は長らく母が亡くなったという実感がなかったそうで、きっとどこかに隠れているに違いない、ほとぼりが冷めた頃に兄弟を迎えにきてくれるはず、と信じていたそうです。故ダイアナ妃のことを表現する時に亡くなった、のではなく“disappear ”と表現していることに胸が痛みました。

 

ウィリアム王子、ハリー王子が立派だなと思ったのは、父であるチャールズ3世が長らく不倫関係にあったカミラ妃との交際について兄弟に話した時のエピソードです。間接的に母親を不幸にした人であり、カミラ妃の存在がなければ両親は離婚しなかったかもしれない。事故は起きなかったかもしれない・・と拒否するのではないかと思ったのですが、お父さんには幸せになってほしい、カミラ妃には直接の責任はない、と割り切り交際を認めたそうです。ただし、結婚はしないで欲しいという条件付きで。

 

ずっと妻子に対して不誠実だったチャールズ3世に対しては良い印象はなかったのですが、ハリー王子との仲は悪くはなかった様子が描かれています。若いお父さんたちのようには遊んでくれなかったとはいうものの、何か問題があると相談に乗ってもらったりして家庭を壊した父親に対しての恨み辛みはなさそうでした。歴史やシェイクスピアに造詣が深く、環境問題活動に熱心に取り組み、毎日下着いっちょうで三点倒立エクササイズをしている、など普段知ることの出来ない現国王の様子が興味深かったです。

 

メガン妃との出会いは、知人のインスタグラムを見かけて一目惚れしたことがきっかけだったそうです。すぐに知人に連絡したところ、彼女がイギリス滞在中であることが判明。出会った日がダイアナ妃の誕生日だったため運命を感じてしまったようです。遠距離にもかかわらずデートやオンライン会話、チャットを重ね、出会って1年後には同棲を経て婚約に至ります。最初にウィリアム王子・ケイト妃に紹介した際は、お二人がドラマスーツの大ファンだったこともあり、2人とも大興奮だったそうです。メガン妃にプロポーズする前にエリザベス女王の許可も得て、家族の強い反対はなかったようなのですが、兄のウィリアム王子は“アメリカ人の女優さんとうまくいくのか“と懸念を示していたそうです。

 

メガン妃に悪気はなさそうですが、普通にしているだけでも失礼を振り撒いているように見えるのがもどかしいところです。王室との溝を深めてしまったのは残念ですが、妻を守ろうとする姿勢は素晴らしいと思いました。

 

YL:8

語数:150,000語(概算)

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2022年オーディオブック記録

アメリカのAudibleから2022年のリスニングをまとめた統計メールが送られてきました。

 

5204回もプレイボタンを押していたようです。リスニング時間は一日平均177分、1年間で1078時間でした。一日の最長記録は8時間半。ファンタジーシリーズのCradleでした。やめられない止まらないオーディオブックはなかなか出会えないので、8時間も聞いていられる本は貴重です。

 

一番聞いた分野はサイエンスフィクションとファンタジーでした。The Wheel of Time 14巻を一気に聞いたからですね。

 

一番聞いた作家さんは、The Wheel of Time のロバート・ジョーダンでした。シリーズ14冊で368時間聞いたようです。1人の作家さんをこんなに続けて聴くことはもうないかも。マーク・グリーニーは、グレイマンシリーズにハマってシリーズ11冊一気に聞きました。今年2月に新作が出るようです。今一番楽しみにしている作家さんです。

 

以前リスニングマラソンは挫折してしまいましたが、オーディオブックなら読書を楽しみつつ年間リスニング目標1000時間楽に達成できます。Audibleお勧めです。

 

 

 

 

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【オーディオブック】American Prometheus (2006) オッペンハイマー「原爆の父」と呼ばれた男の栄光と悲劇

American Prometheus (2006) オッペンハイマー「原爆の父」と呼ばれた男の栄光と悲劇

時間: 26 時間 30 分

発音:アメリカ英語

評価:5/5

     

 

クリストファー・ノーラン監督、キリアン・マーフィー主演、2023年7月21日公開予定の「オッペンハイマー」予習の目的で原作オーディオブックを聞きました。原子爆弾開発を目的としたマンハッタン計画を主導し、指導者的役割を果たしたため「原爆の父」と呼ばれたJ.ロバート・オッペンハイマーを描いた作品です。26時間半と長かったものの、ピューリッツァ賞受賞作品だけあって聞き応え十分、興味深い内容でした。

 

ロバート・オッペンハイマーの父親は、ユダヤ系ドイツ移民で織物の輸入で財を成した人物でした。ロバートは裕福な家庭の長男として1904年に生まれます。子供の頃から優秀で、ハーバード大学では化学を専攻していました。

 

理論物理専攻に落ち着くまでに紆余曲折あり、実験物理学では手先が器用ではなかったために苦労して精神を病み、ケンブリッジ大学で同じ実験室の先輩の机に青酸カリを仕込んだリンゴを置いて大問題になります。幸い、りんごは黒っぽく変色していたため先輩はりんごを食べずに済んだそうです。オッペンハイマーの父の働きかけにより大学退学にはならずに済んだようですが、天才と呼ばれるような人物でも実験室では病むんだ・・・その辛さ分かる・・と妙に共感したエピソードでした。

 

若い頃はうつ状態で悩んでいたエピソードが多いものの、1929年大学で勤務し始めてからは話の上手いカリスマ性のある人物として人々を魅了し始めます。面倒見も良かったようで、学生たちを定期的に食事に連れて行ったり、出来が悪い学生には力量に見合った課題を与え、なんとか学位が取れるようにしてあげたそうです。

 

1939年、アインシュタインは自らの相対性理論を用いてブラックホールの存在を否定する論文を出版しましたが、その数ヶ月後、オッペンハイマーは学生とともに相対性理論を用いてブラックホールが出来る仕組みの可能性について論文を出しています。星が一生を終えて最後に爆発する時、超新星と呼ばれる大爆発を起こします。質量が大きい星が爆発すると重力崩壊を起こし、重力が大きすぎるために中性子星がどんどん小さくなり、ついにはブラックホールになる、という理論のようです。オッペンハイマーとアインシュタインは後にプリンストン大学で同僚になりましたが、アインシュタインは量子力学に否定的な意見を持ち、学問においてはオッペンハイマーと意見を対立させていたようです。

 

第二次世界大戦中の1942年、原子爆弾開発を目的としたマンハッタン計画が開始されます。当初は各大学がそれぞれに実験しており大学間のコミュニケーションもよく取られていなかったため、同じような実験をしていたりと無駄がありました。オッペンハイマーは砂漠地帯のロスアラモスに研究所を設立することを提案し、1943年初代所長に任命されます。所長任命に関しては反対意見も多く、ノーベル賞を受賞した研究員がいるにもかかわらず、ノーベル賞を受賞していない人物が所長になるのは如何なものかという意見や、共産党員である友人との交流や以前の彼女や現在の妻が共産党員であったオッペンハイマーは信用できるのか、またこれまでに大きなチームをまとめたことがないため経験不足では、などという反対意見がありました。しかし科学者からの信頼の篤いオッペンハイマーが所長として任命されます。オッペンハイマーは、科学者が彼に「こんなことがあって、これこれで・・」とあったことをつらつらと話すと「つまりそれはこういうことで・・」と話した人も理解できていなかったようなことを体系立てて上手くまとめる能力に長けていたそうです。

 

オッペンハイマーが共産党シンパであったのか、がこの本の大きなテーマになっています。ただ、オッペンハイマーの批判者が考える“共産党員“と科学者たちが考える共産党寄りの間には大きな隔たりがあるように感じました。政府やFBIが考える共産党員というのは、国家機密をロシアに漏らし、アメリカという国家を転覆させようとする反逆者です。一方でオッペンハイマーや友人たちの中での共産党というのは、ナチスドイツに対抗する人々という位置付けだったと思うのです。当時ドイツが次々とヨーロッパに侵攻しユダヤ人を迫害する中で、ソ連はドイツ軍と戦う西側の友好国と考えられていました。打倒ドイツのためヨーロッパで戦うソ連に協力したいと考えるのは、当時としては自然な流れだったのではないかと思うのです。

 

しかしリベラルで共産党員との交友も深かったオッペンハイマーの立場は原爆投下後に危うくなります。オッペンハイマーは、警告なく日本に原爆を投下するのではなく、まず警告のみにするか、警告に従わない場合は、脅し的に都市ではないところに投下するべきだったと発言し、原爆を有効な道具と考える人々と対立します。

 

また、敵国と核兵器開発競争になり、お互い核兵器で攻撃しあう可能性を危惧し、水爆開発に反対の立場を取ります。このため水爆開発を推進していた科学者や政治家と対立したことで、機密安全保持疑惑が持たれ、1954年原子力委員会で聴聞会が開かれます。聴聞会は裁判ではなかったものの、原子力委員会委員長であったルイス・ストロースが裏で糸を引き本来証拠として用いる事が出来ない非公式の盗聴記録や信用性のない伝聞による証言も使用されました。しかもオッペンハイマーの弁護側は事前に資料を読む権利も与えられませんでした。オッペンハイマーに一方的に不利な証拠ばかりで固められた聴聞会が出した結論は、彼に機密保持が必要な仕事には就かせないというものであり、事実上公職からの追放でした。

 

1963年、アメリカ政府はエンリコ・フェルミ賞を授与することで、極端な赤狩りの風潮のもとで行われた1954年の聴聞会の非を認め、オッペンハイマーの名誉回復を図ります。ケネディ大統領が授与するはずだったのですが、大統領が暗殺されてしまい後継の大統領からの授与になったのも不運続きで気の毒でした。この後もオッペンハイマーの名誉は完全に回復されたわけではなく、FBIからの監視は生涯続きました。オッペンハイマーの死後でさえ、娘さんは国連で働くための機密保持の許可が得られず通訳として働くことが出来なかったそうです。その後娘さんは自死されています。

 

この本を読むと、オッペンハイマーの愛国心は疑いようのないものであったと感じられます。核開発競争を危惧したことで、まるでアメリカの敵のような扱いを受けた彼の生涯に胸が痛みました。ノーラン監督の新作が、オッペンハイマー博士の真意が伝わる作品になることを願います。

YL:8以上

語数:180250語(概算)

 

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エクソンモービル株売却

コロナ禍初期、株価が下がった時に買ったExxonMobil(XOM)株が3倍になったので、1/3売却しました。

平均37ドルで買って105.49ドルで売却。1ドル144円で6821ドル→98万2921円になりました。3倍の時に1/3売って元手は回収出来たので、残り2/3は心穏やかに配当目的でキープ出来るはず。

 

老後の年金の足しに高配当株を持っておきたいものの、30年後にエクソンモービルが存在しているかなど私ごときに予想は出来ません。6821ドルを何に投資しようか迷い中。

 

3年ほど月1株ずつバンガードS&P 500 ETF(Vanguard S&P 500 ETF)を買っていたのですが、VOOは配当利回り1.57%と低めなので、配当100万円/年ほど得るには元手が9600万円程必要であることに今更気付きました・・。なので、高配当のエクソンモービルを売ったお金は一部高配当ETFのSPYDを購入することにしました。

 

株を買い始めた時は「インカムゲイン狙いなんて婆さんのする投資だ!」と鼻息荒くキャピタルゲイン目的でした。今後歳をとった時に一気に債券に乗り換えるのもタイミングを測るのが大変そう。なので一部債券ETFも買い始めることにしました。

 

今年は成長株だけでなく債券も買い増していく予定です。

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