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オーディオブック
【オーディオブック】The House in the Cerulean Sea (2020)
- 2021/02/20 8:51 PM
- ファンタジー
The House in the Cerulean Sea (2020)
- Narrated by: Daniel Henning
発音:アメリカ英語
時間:12時間12分
評価:4 out of 5
2020年Goodreads Fantasy部門候補本。Fantasy部門だけれども、冒険も魔法もなく、どちらかというと”Drama” 部門があったならばそちらにカテゴライズされそうな感じ。
主人公のライナス・ベイカーは省庁のMagical Youth部門でケースワーカーとして働く40歳、独身。一軒家に猫と暮らしており、愛読書は「Rules and Regulations」という900ページもある仕事関係の規則本という真面目な男。魔法に関する子供たちの孤児院を管理しているのだが、ある日“Extremely Upper Management” から極秘任務を打診される。Marsyas島にある孤児院に特に危険な児童たち6人が収容されており、ライナスはそこに潜入し、適正運営が為されているか監視するミッションとのこと。
ここからネタバレ。
「特に危険」とされる6人の子供たちとは、ガーデニングを愛するノームの女の子、森の精霊、ワイバーン、正体不明の緑の塊、ポメラニアンに変身してしまう少年、この世界を滅亡に導くとされるアンチクライストの6歳児(ただし今のところは口が達者なだけのクソガキ)。そしてハンサムだがどこかミステリアスな施設長のアーサー(45)である。
この世を滅ぼす恐れがあるほど危険でトップシークレットとして隔離されていた子供たちだが、実際は園長アーサーのもとでごく穏やかに暮らしていた。
そして実はアーサーも不死鳥の化身であり、子供時代に孤児院で虐待されていた過去が明かされる。
世間や魔法省庁などの権威は「他人と違うこと」を問題視し隔離しようとするけれど、他人と違っていても差別されず幸せに生きる権利は誰にでもある、ということを感じた作品だった。
この手の魔法生物が出てくるファンタジーだと子供たちが主役になることが多いのに、なぜ冴えない40歳独身男が主人公なのだろう・・と疑問に思いながら読んだら、ライナスとアーサーのほんのり恋愛ストーリーでもありました。
YL:7−8
語数:117,806 (概算)
【オーディオブック】The Invisible Life of Addie LaRue (2020)
- 2021/01/20 8:27 PM
- Contemporary
The Invisible Life of Addie LaRue (2020)
- Narrated by: Julia Whelan
時間:17時間10分
発音:アメリカ発音
評価:4.5 out of 5
【あらすじ】
1714年フランス。23歳のAddieは親が決めた結婚から逃れるため、闇と契約を交わした。
「誰のものにもなりたくない、自由に生きたい。」と望んだAddieの願いは叶えられ、不老不死の肉体を手に入れたのだが、Addieはこの世に何の痕跡も残せないという制約が課せられていた。
【感想】
Addieは自由と引き換えに他人との関わりを失ってしまった。自分の本当の名前を言う事も書く事もできず、誰の記憶にも残らない。今、目の前で話をしていた人も、一瞬Addieから目を離しただけで彼女の事を忘れてしまう。誰からも気に掛けられないからこそ真の自由を手に入れることが出来るという仕組み。
ここからはネタバレ感想。
300年もの間、各地を転々としながら孤独に生きてきたAddieだったが、現代のニューヨークでAddieのことを記憶に留めていることが出来る男性が現れる。ヘンリーがAddieを覚えていられるのは彼自身も闇と契約を交わしたからだった。
Addieが契約を交わした闇=ルークは300年間Addieを見守るうちに情が芽生えたようで、Addieの窮地を救ってくれたりして、そこまで悪いやつではないように思える。Addieが ルークの気持ちを利用して彼に復讐しようとしているのが後味が悪かった。
何もかもが面倒くさい、しがらみなく自由に生きたいと思うことはあるけれど、一切のしがらみから逃れたAddieの悲惨な300年間の物語を読むと、他人との繋がりはやはり大事だと思えた。
YL:7−8くらい
語数:95,700語(概算)
【オーディオブック】The Midnight Library (2020)
- 2021/01/06 9:48 PM
- Contemporary
The Midnight Library (2020)
- Narrated by: Carey Mulligan
時間:8時間50分
発音:イギリス英語
評価:4 out of 5
2020年度Goodreadsのベストフィクションに選ばれた作品。
【あらすじ】
生と死の狭間に「あり得たかもしれない人生」のストーリーを綴った本を集めた図書館があるという。35歳のノーラは音楽ショップを解雇され、飼い猫を交通事故で亡くし、週一回自宅で教えていたピアノの生徒まで失ってしまった。唯一の肉親である兄とは疎遠になりつつあり電話しても出てくれない。自死を決意した日の真夜中、ノーラがたどり着いたのはMidnight Library だった。
【感想】ネタバレあり
Midnight Libraryにはノーラの後悔が綴られた本があり、これまでの人生で違う決断をしていればその後の人生はどうなったのか、無限大に枝分かれしたマルチユニバースがある。真夜中の図書館の本を開くと、「あり得たかもしれない別の人生」を生きることが出来るというお話。
水泳のオリンピック選手として金メダルを2回獲得し、引退後は自己啓発系の講演会で活躍している人生。世界的なロックミュージシャンとなり、憧れだったアメリカ人俳優と交際している人生。結婚直前に別れてしまったダンと結婚し、田舎でパブを開いた人生。イギリスらしいストーリー展開だなと思ったのは、ノーラがどの人生を選んでも何だか幸せではないこと。傍目には順風満帆に見える人生でも、それぞれに悩みがあり不幸も訪れる。
結局どの人生を体験しても幸せを見つけられず、本来の自分の人生を生きたいと強く願った時、ノーラはMidnight Library から現在に戻って来られたのだった。
人生における幸せとは何を達成したかではなく、人生に対する前向きな態度なのかな、と思えた作品だった。読後感は良いけれど、どの人生もほんのり不幸なので自分の精神状態が良くないと引き摺られてつらいかもしれません。
YL:7−8くらい
語数:90,896語(概算)
【オーディオブック】Ready Player Two (2020)
- 2020/12/29 3:49 PM
- サイエンスフィクション
Ready Player Two (2020)
- Narrated by: Wil Wheaton
時間:13時間46分
発音:アメリカ英語
評価:3.5 out of 5
Ready Player One /ゲームウォーズ
続編。
Oasis創始者James Halliday による次なるミッションが発表された。新デバイスONIを装着すると、仮想世界の手触り、匂い、記憶などが直接プレイヤーの脳に作用し、まるで本当に生きているかのような五感を得ることが出来るという。だが、Halliday の自意識を改変して作られた人類初のAIが暴走し、ONIに接続した全世界のプレイヤーを人質としてOasis内に隠された7つのカケラを集めるミッションが与えられた。猶予は12時間。果たしてウェイドは時間内に7つのカケラを集めることが出来るのか。7つのカケラを集めた先に待っている結末とは・・。
前作が楽しい作品だったのは、若さと仲間以外には何もない主人公が挑戦者として、1980ー1990年代カルチャーのオタク知識を武器に権力に立ち向かい、勝利をおさめる様子が良かったから。今回はゲームに勝利し、金と権力を手にした後は、新しい話題にも疎くなり、かつての仲間とも方向性の違いで仲違いしてしまっている。若くして大成功をおさめた後の人生とは現実的にはそんなものだろうとは思うのだけれども、物語になると夢がなさすぎて面白くない。
ここからはネタバレ。
今回Hallidayが悪者なのも辛かった。Halliday、オグ、キラの3人でOASISを立ち上げたのだが、オグとキラが結婚し、Hallidayはキラへの片想いを断ち切れず、彼女の許可なくキラの意識を保存し、OASIS内のアバターとして永遠の命を与えることにした。7つのカケラが揃った時、交通事故で亡くなってしまったキラがOASIS内に生き返る。そうやって生前の自我を保存しておけば、本人が亡くなった後もOASIS内で永遠に生き続けることが出来るという仕組み。永遠の命を得た主人公は、自分の複製を地球に残し、愛する人々とともに宇宙に旅立ったのであった・・・ハッピーエンド・・・という結末。仮想世界内で永遠の命を得ることが本当の不老不死なのだろうか、それで人々は幸せといえるのか、と納得出来ないエンディングだった。
YL:7.5くらい
語数:96,000語(概算)
【オーディオブック】Alibaba (2016)
- 2020/08/26 7:02 PM
- ノンフィクション
Alibaba (2016)
- Narrated by: Jim Meskimen
時間:9時間9分
発音:アメリカ英語
評価:4 out of 5
中国人ならAlibaba創業者、Jack Maの立身出世物語は誰もが知っていると聞いて選んだ本。1999年のAlibaba創業から2015年までの記録。Alibabaだけではなく、YahooやeBay、テンセントなど、米・中国のIT企業との関係も知ることが出来て興味深かった。
作者は1994年から中国を拠点として投資アドバイザーとして活躍しているアメリカ人。操業後まもなくのAlibaba株を一株30セントで買うチャンスがあったのに、あまり業績が芳しくなかったために買わなかったらしい。買っておけばその後30億円相当にまで株価が上昇したと聞いて、投資を生業としている人でもこのような失敗をするのだから、素人である私が創業間もなくの成長株を見つけて株で大儲け出来るわけないと納得したエピソードだった。
Alibabaは1999年、英語教師だったJackが妻や教え子たちと16名で設立した。オンラインショップ以前の中国の実店舗では、中国政府が土地を所有し、地価を決めていたために、店の売り上げが上がると賃料が高騰していたらしい。そのため売り上げが上がっても、設備やサービス向上にお金を投資するインセンティブが少なかったのだとか。2000年以降、中国でインターネットが拡まるに従い、Alibabaは翻訳サービスからタウンページ的サイト、そしてe コマースサイトへと急速に事業を拡大させた。
ジャックは数学もITも得意ではなかったが、英語と対人スキルが高かったようだ。中学生の頃から自転車で40分かかるホテルに通い、観光客相手に無料の観光案内を申し出て英会話スキルを磨いた。そこで知り合ったオーストラリアの一家と文通を続け、ジャックが大学入学後には生活援助を、そして結婚時には新居費用として180万円相当を支援してもらっている。ソフトバンクの孫社長も、ジャックと会ってすぐに巨額の投資を決めた理由として「嗅覚で分かる」と言っていたらしい。こいつは成功する、支援したいと思わせる何かがあったのだろうか。
YouTubeでジャック・マーのインタビューをいくつかみたけれど、カリスマ性のようなものは感じられなかった。ただ、絶対に成功させるという信念、失敗してもそこから学ぶこと、ライバルと敵対せず、誰とでも良い関係を築こうとすること、など“賢者”の雰囲気を感じさせる人だと思った。
YL: 7 (概算)
語数: 81,761 語
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