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Mystery

【オーディオブック】The Silent Patient (2019)

The Silent Patient (2019)

時間:8時間43分

発音: イギリス英語

評価: 3.5 out of 5

 

【あらすじ】

著名な画家であるアリシアと写真家のGabrielは幸せなカップルだった。ある夜、アリシアは撮影から帰宅したGabrielを射殺。その後取り調べにも口を閉ざしてしまう。

 

サイコセラピストのTheoは精神科病棟に収容されたアリシアのセラピーを志願。何が起こったのかを解明するため彼女の過去を探り始めたのだが・・・。

 

【感想】

NYTベストセラーで評判が良かったサイコスリラー。期待が高すぎたためか読後感はがっかり。

 

アリシアの当日の動きや関係者に話を聞きつつ、真犯人が他にいるのでは!?と思わせるストーリー展開が退屈だった。

 

ここからネタバレ。

 

終盤、突如Theoのキャラクターが崩壊し、犯人はお前だったのか!というオチ。Theoの妻とGabrielが浮気関係にあり、Theoはアリシアにその事実を伝えるため彼女の家に侵入する。事実を知り、さらにGabrielが自分を見殺しにしたことに絶望したアリシアがGabrielを射殺してしまったのだった。

 

動機は面白かったので、終盤までをごくごく普通のミステリーにするのではなくてTheoの異常性を際立たせた倒叙ミステリーにすれば好きなタイプのストーリーだったかも。

 

YL: 7

語数:75,835語 概算

 


The Silent Patient

【オーディオブック】The Word is Murder (2018)

The Word is Murder (2018)

時間:9時間2分

発音: イギリス英語

評価: 4.5 out of 5

 

【あらすじ】

人気イギリス俳優の母親が、自らの葬儀を申し込んだ数時間後に他殺体で発見された。作家のアンソニー・ホロウィッツは、元刑事で現在はロンドン警視庁コンサルタントであるHowthorneとともに事件に取り組むこととなる。

 

【感想】

最近 Magpie Murders / カササギ殺人事件 がとても面白かったので選んでみた。

 

自分が書くミステリーに自分自身として登場するってどういうこと!?と不思議に思ったのだが、フィクション、回想録、イギリスのテレビ制作舞台裏などが絶妙に織り交ぜられていて非常に面白かった。映画「タンタンの冒険」続編の脚本を担当することになった作者と、スピルバーグ監督、ピーター・ジャクソン監督が打ち合わせしているところに、フィクションのHowthorneも出てくるところなど、どこまでがフィクションでどこからが本当化わからないほど!

 

多読初期にアレックス・ライダーシリーズが大好きだったので、作者が当時児童作家から大人向けの小説家になろうとしていたこと、作家業のほかにイギリスでTVシリーズの脚本も担当していたことなど、当時の事情を知ることが出来たのもファンとしては嬉しかった。

 

ここからはネタバレ。 Spoiler alert!

絞殺体で発見されたダイアナ・クーパーは、約10年前に不注意から轢き逃げ事故を起こし、8歳の双子の男の子のうち一人が死亡、もう一人は脳損傷を負った。ところが、「メガネをかけ忘れて前がよく見えていなかった」という理由が当時の法律では違法ではなかったため無罪となった。10年後、金に困った双子の父親がダイアナの前に現れ保障を請求、断られると脅迫まがいの言葉を残していった。

 

双子の父親による怨恨殺人ではプロットが単純すぎる。そうこうしているうちに、ダイアナの息子人気俳優Damienも自宅で惨殺される。そこからダイアナ、ダミアンの過去をたどっていくうちに俳優養成学校の同級生に行き着くというストーリー。

 

犯人は最初から登場していて少しずつヒントを残しているのに全く気づかなかった!そんな動機で三人も殺すか!とは思ったのだけれども、それだけ俳優として成功するというのは厳しい道なのかもしれない。

 

もう一人の主役Howthorneは、このご時世に憚ることなくホモフォビアな発言をするなど、かなり性格が悪く問題のある男。相棒となったアンソニーとの間にも不協和音が生じていて、とてもじゃないが共感できる要素ゼロ。ただ、今後徐々に二人の仲が変化していくのもこのシリーズの醍醐味なのかもしれないとは思った。

 

YL: 7.5

語数 81,544語 (Word Counters より)

 


The Word Is Murder:

【オーディオブック】Where the Crawdads Sing (2018)

Where the Crawdads Sing (2018)

時間:12時間12分

発音: アメリカ英語 南部アクセント

評価: 3.5 out of 5

 

【あらすじ】

Kya(オーディオブックではカーヤと発音されていた)の母は夫からの家庭内暴力に耐えられず、末っ子のKyaが6歳のときに5人の子どもたちを置いて家を出た。暴力の対象が子どもたちに移ると、Kyaの兄姉たちも一人、また一人と家出し、とうとうKyaは父を二人になってしまう。

 

沼に囲まれた湿地帯にポツンと立つあばら家に無職の父親と住み、学校にも行かずボロボロの服、裸足でうろつくKyaを街の人々はMarsh Girlと呼び差別した。

 

そしてKyaの父も彼女が10歳の時に失踪し、Kyaは沼地で一人きりになってしまう。大人たちに見つかり保護される事を恐れたKyaは、これまで通り父が家にいるフリをし、沼で貝や魚を獲りながら一人で生活していく道を選んだ。

 

そしてKyaが22歳の時、町の有力者の息子、Chase Andrewsの遺体が沼地で発見された。地元民たちがまず疑ったのは”Marsh Girl” Kyaであった。

 

【感想】

The New York Timesベストセラーに20週ランクインしており、レビューも高評価だったので選んだ本。ミステリー、女の子の成長譚、ロマンス、法廷モノのミックスといった感じ。

 

1950年台から1960年代、アメリカ南部のバージニア州やノースカロライナ州では、沼地で平均以下の生活を送る低所得者層たちをWhite Trashと呼び差別していた。劣悪な環境で家族が崩壊し、沼地で一人生活していく少女の孤独、自然の厳しさと美しさが胸をうつ作品だった。

 

ここからはネタバレ Spoiler!

軒並み高レビューなのだけれども自分の評価が星3.5なのは、ロマンス部分が苦手だったのと、兄の幼馴染に読み書きを教えてもらい本で独学しただけなのにアインシュタインを読み、沼地の生態についての本を出版するようにまでなる、というのがご都合主義すぎると思ってしまったから。

 

Chase Andrewsを殺した真犯人についての経緯は面白かった。ハンサムなChaseに遊ばれてしまった過去があり、アウトサイダーであるKyaが真っ先に疑われてしまうのは偏見だ!と読者の同情を誘いつつ、状況証拠だけで有罪となりそうな法廷シーンでドキドキハラハラさせる。そして無罪が確定してホッとし、Kyaのその後を読み進めたところで犯人はやっぱり・・・という流れ。白人、ハンサムでスポーツマン、お金持ちの息子というChaseの人物設定がステレオタイプすぎやしないか?とは思うものの、こいつなら殺されても仕方ないか・・と主人公に同情した。男性読者が読んだらどう感じるのだろう?

YL: 7.5

語数:103,641語 Word Countersより

 

 

Where the Crawdads Sing

【オーディオブック】Her Every Fear (2017)

Her Every Fear (2017)

時間:10時間51分

発音:イギリス英語/ アメリカ英語

評価: 3.5 out of 5

 

【あらすじ】

イギリスに住むケイトは過去、恋人に殺されかけたトラウマからパニック障害を患っていた。そこへアメリカに住む又従兄弟のコービンからアパートメントスワップを持ちかけられる。新天地でやり直す良い機会だと思い半年間の予定でアメリカにやってきたケイトだったが、到着早々、アパート隣室で女性の他殺死体が発見される。

 

【感想】

そしてミランダを殺す」で評判の良かったピーター・スワンソン。本当はその原作、The Kind Worth Killingを聞きたかったのだけれども、Audibleでは手に入らなかったので、その次作であるこちらを選んでみた。評価は3.5/5 。面白くなりそうな部分はあるのに、そこに至るまでが冗長で結論もそれで終わる!?というやや残念な感じだった。

 

そもそも今まで会ったことのない親戚の男性と、アメリカとイギリスで住居を交換するなんて事があるだろうか。しかも絶対知られてはならない重大な秘密があるというのに。絶対家中くまなく覗かれると思うんだけど。

 

作中で、自分の長期留守中に隣人に鍵を預けて家の様子を見てもらうという部分があって、アメリカ在住の知人もこれをやっていたのを思い出した。植物の水やりやペットの世話をしてもらうらしい。それだけではなく、旅行から帰ってくる日にはテーブルに花を飾ったり、すぐに食事出来るようキャセロールを置いたりすることもあるのだとか。日本ではこれをやっているのは聞いたことがないので興味深く話を聞いた。隠すことなど何もないのか、何を見られても平気な大らかさからくるのか・・・。

 

ここからは少しネタバレ。spoiler alert!

面白かった部分は、真犯人がケイトのアパートに潜んで生活を共にしていたところ。アメリカの地下つき住居でいくつもベッドルームがある部屋ならば知らないうちに他人が侵入していたというのはありうるかも。犯人の変態心理を読み進めるにつれ気持ち悪さでドキドキしてしまった。前半部分の当たり障りのないミステリーが退屈だったので、後半部分の覗き、ストーカー、シリアルキラーを突き詰めればもっと面白かったのに!

 

YL: 7 (概算)

語数: 96,000語(概算)

 


Her Every Fear: A Novel

【オーディオブック】The Truth and Other Lies(2014)悪徳小説家

The Truth and Other Lies/ 悪徳小説家

 

時間:8時間46分

発音:イギリス英語

評価:4.5 out of 5

The Truth and Other Lies

 

【あらすじ】

世界的ベストセラー作家のヘンリーには秘密があった。愛人関係にあった編集者ベティから妊娠を告げられたヘンリーは、彼女に妻とは別れ、子供の父親になることを約束する。問題は、ヘンリーの本を書いていたのは実は妻のマルタということだった。

 

【感想】

面白かった! ヘンリーは世界的な売れっ子作家ですが、実は一文字たりとも自分では書いておらず、小説を執筆しているのは妻マルタなのです。マルタには全く功名心がなく、夫ヘンリーとはそれなりに仲良く暮らしています。この夫婦の秘密を知らないまま、愛人関係になった担当編集者のベティから自分の子を妊娠したと告げられたヘンリー。「妻とは別れる」という浮気男の定番セリフを残して帰宅したヘンリーですが、新作を執筆中の妻に真実を告げられるわけがない。そこで彼がとった行動が思わぬ結果を招いてしまい・・・。

 

倒叙スタイルで、犯人の目線から今起きていることが淡々と語られます。ミステリー/スリラーにカテゴライズされているけれども、トリックもどんでん返しもない、行き当たりばったりの作品。密室殺人とか完全なトリックを披露されて最後にアッと驚くよりは、”悪事がバレそう!?” と、容疑者の気持ちになってドキドキするほうがスリルがあって好きです。

 

2016年インターナショナルダガー賞ノミネート作品のようですが、賛否両論ある作品だと思いました。

 

 

Synopsis:

Henry Hayden was a renowned novelist with millions of books sold internationally. When his editor got pregnant with his child, Henry had to talk with his wife. The problem is that Henry’s wife is the real author of his books.

 

My thoughts:

I love this book although it has many flaws. This book is categorized as Mystery/Thriller, but it has no tricks, nor revealings. It doesn’t even seem to have a proper structure.  Everything Henry did was unplanned; he lied, he accidentally killed, and he just barely covered up his mistakes.

 

Why am I into this story? Because of his insecurity. If I committed a murder- and that’s a big if-  it would be a hell of a mess. As a law-abiding citizen, pulling a well-organized murder and getting away with it is far from reality. I would be confused, tell more lies, do stupid things, and make things worse as Henry did. So, this book was the nearest thing I had to a real murder experience, and that was why I felt so nervous while I was reading.

 

As I think of it, this “kill and lie as you go” style started to seem like a clever tactic to grip readers’ hearts. I certainly fell for it, and I experienced how it felt to be a murderer. It is easy to dismiss this book as ridiculous, but this could be a rare opportunity to put ourselves to a murderer’s shoes.

 

 


TRUTH AND OTHER LIES

YL:7くらい

語数:79,360語(readinglength.comより)

 

悪徳小説家

 

【今日の一枚】

Giant Wrymouth

去年の秋にアラスカの水族館で見かけたGiant Wrymouthという1m20cmほどのお魚。ぬめ〜っと動く姿が印象的でした。

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