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YL7〜

【オーディオブック】Permanent Record (2019)

Permanent Record (2019)

時間:11時間31分

発音: アメリカ英語

評価: 4.5 out of 5

 

 

2013年、NSA, CIAが国民の同意を得ずにmass surveillance を行っているとして、何千もの国家機密ファイルをマスコミにリークしたエドワード・スノーデンの回想録。子供時代の思い出からロシア内で足止めされ、現在に至るまでの思いが綴られている。

 

回想録ではCIA, NSAの下請け社員時代のエピソードが語られていたのが興味深かった。通常であればCIA本部に勤務しているIT部門社員の話など守秘義務があって聞けないはず。スノーデンがCIA本部で夜勤をしていた時の相方は当時50台のコンピューター知識のない男性だった。夜間、何か問題が起こると翌朝日勤の人に問題があったと伝えるだけ。夜勤中は小説を読んで時間を潰していたらしい。仕事が増えて困っていた日勤者の訴えによりスノーデンが二人目の夜勤者として雇用されたようだ。

ただしその仕事の出来ない男には重要な役割があった。「コンピューターは故障するから信用できない」とのことで、CIAの地下には古いテープ式の機械があり、大切なバックアップはテープレコーダーに記録し、鍵付き金庫にしまわれていたのだ。IT部門なのにコンピューター知識が無い人間が夜間一人でCIA本部のIT部門を守っていたとは驚きだったが、スノーデンのようなハッカー技術のある若い男を一人で夜勤させると技術を悪用する可能性もあるわけで、仕事の出来ない人が「お留守番」するくらいが丁度よかったのかもしれない。

 

日本に関する記述もあった。コミュニティカレッジ時代は日本語クラスを取っていて日本アニメをよく見ていたらしい。Dellの嘱託職員としてNSAの仕事をするため、2年ほど横田基地内でも働いていた。アメリカのNSA本部がたとえ爆破されたとしても、世界中でバックアップが取れるようなシステム作りなどを行っていたとか。日本滞在中は写真が趣味のガールフレンドと共に日本各地を旅行したり、多摩川沿いで桜を見たりした思い出が語られていた。NSAのために働いている人が日本にいて普通に生活していたのは不思議な感じだった。

 

システムアドミニストレーターとして国家機密ファイルにアクセル出来る権限があったとして、それをジャーナリストに渡そうと思う人はどれくらいいるのだろう。彼は他国からのスパイでもなく、お金目当てに情報を売ったわけでもない。それでもCIAやNSAの嘱託職員という比較的末端の立場からこれだけの機密情報を引き出せたということは、本物の諜報員ならば壊滅的な被害を与えることが出来ただろう。NSAやCIAは最先端の技術や情報を駆使しているというイメージがあったが、スノーデンの回想録を読むと「意外とセキュリティがゆるそう・・」という印象を抱いてしまった。

 

”NSAとCIAは犯罪者とテロリスト容疑者だけではなく、国民全てを捜査令状なしで監視対象にしていた”。この点に関しては国民の意見を問うて議論が必要だと思う。ただ、個人の考えだけで国家機密をマスコミにリークしたスノーデンのやり方には賛同出来なかった。なぜならば彼の行為によってもたらされたメリットよりも、国に対するダメージが大きすぎると思ったから。せめて国家による監視の疑惑をに反対政党の議員に持ち込んで議論にあげてもらうとか考えられなかったのだろうか。勿論そんな生ぬるい方法では解決しそうにないことをわかった上で最もダメージの大きいやり方を選んだのだろうけれども。

 

自分のネット活動が国に監視されるのは嫌だけれど、すでに便利さと引き換えにAmazonやNetflix、Googleにはかなりの個人情報を握られている。もし私がNSAの国民監視活動を知ってしまったら、プライバシーを守る方法などを広く啓蒙する活動をするくらいか。彼のことを「国家の暴走から国民を守った真の愛国者、ヒーロー」と称える人々もいるけれど、どうしてもNSAやCIAが長年築き上げた情報網もろとも使えなくなったというダメージのほうが大きい気がした。

 

彼の主義主張には最終的に賛同出来なかったけれど、NSA, CIAの内情や、1980年代のコンピューター事情、日本に関する部分などとても面白かった。

 

YL:7.5くらい

語数:100,311語 Word Counters推定

 


Permanent Record (English Edition)

【オーディオブック】Factfulness (2018)

Factfulness (2018)

時間:7時間59分

発音: イギリス英語

評価: 5 out of 5

 

良かった。オーディオブックで聞いたけど手元にも残しておきたくて本も購入。

 

世界は少しずつだが良い方向に向かっている。1日2ドル以下の収入しか得られず、水道や電気へのアクセスもない極貧生活の人々は50年前と比べて半数以下に減っている。災害で亡くなる人の数も減少している。世界中の子どもたちの80%以上は麻しんワクチンを接種されているし、男女が教育を受ける年数の差も1年にまで縮まっている。

 

ところがこれらの事実を正しく認識していた人々は10%にも満たなかったそうだ。ではなぜ私達は世界を正しく理解出来ないのだろうか。

 

私達はこの世界をRich か Poorかに分けて考えがちであるが、国の発達段階をdeveloped とdevelopingの2つに分けるのではなく、4つのレベルで考えるべきである。

 

4つのレベルとは、

 

レベル1:2ドル/日の収入で極貧生活を送っている。水道なし、移動手段は裸足で徒歩。料理は薪で火をおこすレベル。

レベル2:収入2−8ドル/日。世界のほとんどの人々がこのレベル。移動手段は自転車になり、家庭にプロパンガスがある。

レベル3:収入は8−32ドル/日。水道がありオートバイを所有、自宅にガスコンロがある。

レベル4:収入は32ドル/日以上。車を所有、自宅に立派なキッチンとベッドがある。

 

50年前、世界の半数以上がレベル1だったが現在ではレベル1は13%程。貧困か裕福かの二択ではなく、現在はレベル2が大半で将来的には北米やヨーロッパ以外の地域も生活水準は改善すると予測されている。

 

日本に住む私はレベル4の環境で暮らしていて、世の中の見方もレベル4生活のパーソナルバイアスがかかっている。学校で習った社会科の知識は古く、outdated factsバイアスがかかっている。さらに、テレビニュースはヘッドラインを飾るに相応しい悲惨でセンセーショナルな事件が選ばれがちである(News bias)。

 

日本でぼんやりと日常生活を送っていると気づかないところで世界が進んでいると感じることがある。もし能動的に情報を集めたとしても、情報源の偏りや、自分の意見と同じものばかりを集めてしまい、事実を捉えられていないかもしれない。

 

自分にとってこれはOutdated factsバイアスではないかと感じたのは、2年前南アフリカ共和国からジンバブエまでバス旅行をした時。実際にアフリカを訪れる前のイメージとしては、ライブ・エイドで見たエチオピア飢饉の印象が強かった。低栄養状態で腹水が貯留した子供に蝿がたかり、アフリカの強い日差しに晒される母子の姿。ところが実際のアフリカは自分の中のイメージが恥ずかしくなるほどに発展していて、荒野の中に突然現れた街にはTOYOTAのディーラーがあり、バス休憩所の水洗トイレは有料だったがよく手入れされていた。

 

中国についてのイメージも古い知識に基づいたものだったと気付かされたことがある。中国からの留学生から話を聞くとかなりの好景気で、地方都市で工場を所有する30代の同級生は、車はリンカーンを所有、アメリカに家を買い、賃貸オーナーになったという。私が思い描いていた農村生活とはかけ離れたものであった。もちろん今でも貧しい地域はあるのかもしれないが、アメリカへ不動産投資をしにきた中国人は相当裕福だった。日本はアジアの中で飛び抜けて発展していて、今後も現在のような生活レベルを維持出来ると思い続けていたら、時代の変化に備えられないかもしれない。

 

世の中を理解する時は、自分にもメディアにもバイアスがかかっていることを自覚し、統計数値の見方や集め方も偏りがないよう気をつけたい。

 

YL: 7

語数:80,102語(Word counters 推定)

 


Factfulness: Ten Reasons We’re Wrong About The World – And Why Things Are Better Than You Think


FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

【オーディオブック】Rivals! Frenemies Who Changed the World (2018)

Rivals! Frenemies Who Changed the World (2018)

時間:2時間55分

発音: アメリカ英語

評価: 4.5 out of 5

 

 

【感想】

2019年7月のAudible Originalsセレクションから。毎月6冊のオリジナルオーディオブックが提供され、その中の2冊を無料でダウンロードできる仕組み。

 

恐竜発掘のライバルだったCopeとMarsh。ドイツの小さな町の住民ごと分断したAdidasとPumaの兄弟喧嘩。イングランドの覇権をめぐって争ったクイーン・エリザベス1世 と スコットランド女王メアリー。政敵同士の悪口合戦が決闘にまで発展してしまったHamilton と Burr。4組の醜い争いが30分ずつのEpisodeにまとめられている。8−10歳対象作品のためか、ユーモアのある軽妙な語り口と明るい効果音つき。

 

自分が発掘しきれなかった恐竜の骨をライバルに取られぬよう発掘場を爆破していたMarsh。スポーツ選手に自社の靴を履いてもらうよう賄賂を渡し、ライバルである従兄弟を無実の罪で勾留させた疑いもあるadidas。スコットランド女王メアリーの処刑シーンでは、斬首されたメアリーはウィッグを装着していたために生首を掲げられた際にカツラが外れ、床に転げ落ちたらしい。メアリーの口は斬首された後20分も動き続け、斬首刑中にメアリーのスカートの中に隠されていた愛犬は飼い主の血の海から離れようとしなかった。とても子供向けの本とはいえないエピソード満載で楽しい本だった。

 

YL: 7 くらい

 

【オーディオブック】The Silent Patient (2019)

The Silent Patient (2019)

時間:8時間43分

発音: イギリス英語

評価: 3.5 out of 5

 

【あらすじ】

著名な画家であるアリシアと写真家のGabrielは幸せなカップルだった。ある夜、アリシアは撮影から帰宅したGabrielを射殺。その後取り調べにも口を閉ざしてしまう。

 

サイコセラピストのTheoは精神科病棟に収容されたアリシアのセラピーを志願。何が起こったのかを解明するため彼女の過去を探り始めたのだが・・・。

 

【感想】

NYTベストセラーで評判が良かったサイコスリラー。期待が高すぎたためか読後感はがっかり。

 

アリシアの当日の動きや関係者に話を聞きつつ、真犯人が他にいるのでは!?と思わせるストーリー展開が退屈だった。

 

ここからネタバレ。

 

終盤、突如Theoのキャラクターが崩壊し、犯人はお前だったのか!というオチ。Theoの妻とGabrielが浮気関係にあり、Theoはアリシアにその事実を伝えるため彼女の家に侵入する。事実を知り、さらにGabrielが自分を見殺しにしたことに絶望したアリシアがGabrielを射殺してしまったのだった。

 

動機は面白かったので、終盤までをごくごく普通のミステリーにするのではなくてTheoの異常性を際立たせた倒叙ミステリーにすれば好きなタイプのストーリーだったかも。

 

YL: 7

語数:75,835語 概算

 


The Silent Patient

【オーディオブック】Skyward (2018)

Skyward (2018)

時間:15時間28分

発音: アメリカ英語

評価: 5 out of 5

 

【あらすじ】

パイロットを目指す少女Spensaの世界では何十年にもわたり異星人との空中攻防戦が繰り広げられていた。Spensaは幼い頃からパイロットに憧れていたが、亡くなった父が犯した国家への裏切り行為によりflight schoolへの道が閉ざされてしまう。

かつての父の仲間の手引きにより何とかflight schoolへの入学を許されたSpensaが父の死に隠された謎を解き明かしていくというストーリー。

 

【感想】

2018年11月に発売されたブランドン・サンダースンの新作。裏切り者の娘と烙印を押され、政府機関からあらゆる妨害を受けながらもflight schoolで成長していく序盤はなんだか現代版シンデレラのようであまり面白くなかったのだが、ストーリーが動き出したのはSpensaが洞窟の中で打ち捨てられた戦闘機を見つけたところから。

 

AI搭載のM-bot戦闘機はかつてSpensaの住む惑星Detritusに不時着したらしい。パイロットから戦闘には参加せず指令を待つようにと言われたまま100年以上が経過し、故障のためAIの記録媒体もほとんど失われており最低限の機能のみ。この戦闘機をエンジニアリング志望の友人と共に修理していくのだが、M-botのAI人格がユーモアのある執事のようでやり取りが楽しかった。

 

ここからネタバレ spoiler

Spensaの父が人類を裏切ったのは、エイリアンの思考と繋がることが出来る能力があり、敵に操られてしまったことが原因だった。同じ能力を持つ娘のSpensaが敵の動きを先読み出来るのもそのため。かつてSpensaたちの先祖にはサイキック能力を使って惑星間を宇宙船ごと移動させる能力を持つ者がいた。異星人たちにたいしてaggressiveだった人類は攻撃を受け、生き残った人類の子孫たちは惑星Detritusから出られないよう監視されていたというオチ。自分たちを攻撃していた異星人たちの目的に気づき、惑星間移動能力を取り戻した人類が次にどうするのか・・・。シリーズ2作目Starsightは2019年11月下旬発売、3作目、4作目はそれぞれ2021年、2022年に刊行予定らしい。

YL:7.5くらい

語数:137,293語 (作者発言より

Skyward (English Edition)

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