シャドーイング

英語力アップの決め手というほどのことはないけれども、スピーキング、リスニング、表現力、すべてにおいて役立ったのがシャドーイングです。この方法はスピーキング、発音だけでなく、英語を英語のままとらえるのに非常に役立った方法でした。

音読がいいと言われていますが、私は初級者のころ間違った方法でやっていたためかえって悪影響だったと思っています。何がまずかったかというと、お手本なしにとにかく音読していたこと。音源つきの教材があっても1−2回しか聞かず、ひたすら読んでいました。今考えてみると日本人発音のまま、まるで素読か何かのように読み上げていては悪影響しか及ぼさないと思います。抑揚は平坦だし、母音の後に子音がくっついているし、そんな自分の読み上げを繰り返し聞いていたのでは改善を見込めるはずもありません。

シャドーイングを開始してしばらくは効果を感じられませんでしたが、数カ月たったころ、LingQのディスカッションで久しぶりに話したチューターに”英語が聞き取りやすい”と立て続けに褒められました。この時初めて、”日本人の英語は平坦で聞き取りにくい、どこで文章が途切れているのかわからないが、あなたの英語は自然になった”と言われました。

効果のなかった音読とシャドーイングの方法を比べてみると、シャドーイングの良かった点は同じ素材を1ヶ月毎日聞いて、繰り返し繰り返しナレーターの真似をしたことです。発声、抑揚、話し方、声のトーンなどそっくり真似しました。毎月3分〜5分の素材をいくつか集めて60分にまとめ、オリジナルの素材集を作りました。English JournalやVOA音源などから、自分が真似したいと思えるような、感じの良い話し方をしている人だけを集めました。この60分素材を1ヶ月間で30回ほど繰り返し練習することで、英語らしい音が身についたと思います。この方法はスピーキング、リスニング両方に劇的に効きました。

また、1ヶ月間繰り返し素材を聞くので、使われている単語や表現をそのまま覚えることが出来ました。一つの素材が3分〜5分で、自分が興味あるものを集めたので、会話の時にまとまった話が出来るようになりました。もし単語CD集などの1文1文がぶつ切りの例文集などを使って練習していたら、片言の英語は話せるようになったかもしれませんが、一つの話題について語ることは出来なかったのではないかと思います。

最初に直面するスピーキングの壁が、”1センテンスは話せるけれど、会話が続かない”だと思います。シャドーイング練習に力を入れることで、一度に多くの問題が解決しました。1ヶ月や2ヶ月で効果が出るものではありませんが、一度本腰をいれて取り組むべき方法だと思います。

素材は自分に合った難易度で、繰り返しやっても苦にならないもの。自分もこんな風に話したいと思えるようなナレーターで、話題はいつか自分の会話にも役立ちそうなものを選ぶのがポイントではないかと思います。

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シャドーイング への12件のフィードバック

  1. ピンバック: yukoxoxo2000

  2. ピンバック: Yhiro Ito

  3. ピンバック: ふむふむ

  4. エミコフ のコメント:

    エミコフもがんばってリスニング編を書いてみたよ。
    やっぱりシャドウィングだよね。

    • yukomillennium のコメント:

      エミコフさんへ。やっぱシャドーイングでしょ。
      私も2006年12月から始めたので、エミコフさんと全く同じ時期だっだみたい。効果のある勉強法っていろいろあるけど、いちばん劇的だったのがシャドーイング。
      意見が一致してうれしいです。リーディング、語彙編も楽しみにしてますね♪

  5. ピンバック: What is your final destination?

  6. keiko のコメント:

    yukoさん、本が書けそうですね。出たら買うよー。

    >同じ素材を1ヶ月毎日聞いて、繰り返し繰り返しナレーターの真似をしたことです。発声、抑揚、話し方、声のトーンなどそっくり真似

    以前、やろうと思ったことがありますが、三日坊主に終わりました。
    スキットより、ナレーションの方が、いいかなぁ。
    素材探しがカギですね。探して真似してみます、今度こそ。。。。

    • yukomillennium のコメント:

      keikoさんへ。コメントありがとうございます。怪しい手作り小冊子でも出そうかな。

      スキットとナレーション、どちらがいいのかわかりませんが、私はNHK講座のスキットで試みた時は挫折してしまいました。1ヶ月毎日聞くためには、飽きないように内容をバラケさせるのと、自分の好きな話し方の人を集めるのがミソかな、と思います。
      シャドーイングはエミコフさん、あきやんさんもオススメでしたので是非試してみてください!

  7. なぼむし のコメント:

    おお、yukoさん・・・シャドウイングしてたのね。初耳。

    変な意味にとらないでほしいんだけど、私、yukoさんは多読と多聴中心で、流暢なレベルまで来たと思ってたのよ。(あ、あとオンラインレッスンへの積極的参加、とね。)

    だから、こういう自主トレを地道にしっかりやってきたんだということを知って、すごくびっくりした。そしてなんかうれしかった。

    かくいう私、シャドウイングは一度もやったことがないの。
    今回記事を読んで、痛切にその必要性を感じてる。
    エミコフもシャドウイングでブレイクスルー感じたって書いてるし、私、今度こそ本格的にやってみるわ。

    • yukomillennium のコメント:

      なぼむしさんへ。ブログ記事ありがとう! こうやってみんなのブレイクスルー体験を集めてみると、共通点や取り入れるべき点がはっきりしてきていいですね!

      こっそりシャドーイングしてたのよ。多読と多聴も役に立ったけど、声を出した練習もしないと、いざ喋ってみるとボロボロでセルフイメージとのギャップに驚いちゃうのよね。
      シャドーイングしているうちに、発音とか発声なども自然に治ってくるし、ほんとにいい方法だと思います。なぼむしさんも取り入れてみてくださいね~。

  8. あきやん のコメント:

    声かけてくれてありがとう~!
    yukoさんに質問されてすぐは、ぱっと記事がかけそうやったんやけど、
    その後しばらく考えていたら、あれもこれもと浮かんで…..
    私忘れっぽいんですね。今までやったこと、かなり忘れている(^^ゞ
    この「シャドーイング」って記事読んで、もううなずきまくりです。
    私、インタースクールという通訳翻訳者養成学校の集中コースに1年間通ったの。
    そのときはもうやりまくりましたよ、シャドーイング(インターではfollowingっていってた)にreproduction. 宿題も多かったし、あの時は、ほんとにめちゃくちゃ勉強した。あのころ、英語の勉強の仕方っていうのを学んだなぁ。(けっこうお金もかかったなぁ)
    なんか、今になって、自分ひとりで学んできたようなことばっかり書いていましたが(^_^;)
    インターをやめたあとも、NHKのラジオ講座でディクテーションにシャドーイング、リプロダクション、しょっちゅうやってました。
    英語って真似して何ぼですよね。creativeになるまでは、まねまねまねの連続だと思います。
    ところでyukoさんも書かれてるように、英語の抑揚って大事ですね。どこを強くいうか、言葉のつながり、どこで切るか。今うちの英語サークルでみんなでペーパーバック読んでいるのだけど、読み方でその人が内容をわかってるかどうかわかる。
    ちゃんと内容がわかってる人の英語はちゃんと強調すべきところが強調されていて、きっちり意味の切れ目で切られている。言葉のまとまりが際立って聞こえる…..

    自分が好きな声やしゃべりかたのネイティブの英語を何度も聞いて大げさなくらいにまねしたらすごく効果がありますよね。

    あ、長くなってしまった。(ブログにも書かかなければ!)

    • yukomillennium のコメント:

      あきやんさんへ。ブログ記事ありがとう~! あきやんさんは4~5年アメリカ滞在経験があるから、ブレイクスルー体験はてっきり滞在中の出来事かと思ってました。あきやんさんの記事を読んで、主体的に学習に取り組むのが大事だなぁと痛感しました。

      音読するとその人のレベルがわかるっていうのは納得!とっかかりつっかかり読む人は、黙読の時もスラスラ読めてないんだろうな~と思います。スラスラ読めないとリスニングも出来無いですしね。

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