iPhone13 Pro Maxバッテリー交換

3年前に購入したiPhone13 Pro Maxのバッテリーが80%になったので、アップルストア新宿でバッテリー交換してきました。

 

ちょうどiPhone16 が出た時期ですが、iphone16 Pro Maxは189800円。洗濯機や冷蔵庫より高いなんて・・・。バッテリー交換前に「買い換えませんか?」と声がかかるのですが、iPhone13 Pro Max 256Gの下取り価格が6万6000円と聞いて心が揺らいでしまいました。でも洗濯機2−3年ごとに買い換えないしな、と踏み止まりました。

 

受け付けてから引き渡しまで3時間半。めちゃくちゃ混んでました。郵送すると1週間ほどかかる上、データが消されるらしいので、待ち時間は長くても持ち込みの方が良いかな。

 

次回新作は円高で安くなっていますように!

 

 

 

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【オーディオブック】The Butchering Art (2017)

The Butchering Art

評価:4/5

 

外科手術時の消毒法を開発したジョセフ・リスター医師の伝記です。

 

1846年にエーテル麻酔が発明される前、無麻酔での手術は困難を極めたそうです。患者の痛みを最小限にするため、手術は早ければ早いほど良く、30秒で脚を切断できる外科医がいたそうです。ただし、あまりの早技で脚だけでなく患者の睾丸と助手の指3本も切り落とされたこともあったとか。残念ながら、その患者と助手は創傷感染がもとで亡くなってしまったようです。

 

麻酔が発明されたことで手術件数は増えたのですが、まだ消毒の概念が無かったため、術後に感染症で亡くなる人の数も劇的に増えました。外科医が前日に2人手術し翌朝回診すると2人とも亡くなっていたこともあったそうです。今なら大問題ですよね。

 

当時は感染症は空気感染すると信じられていたので、外科医は手も洗わず、手術器具もボロ布で拭う程度でした。病死した人を解剖したその手でお産を扱うので、産褥熱で亡くなる女性が後をたちませんでした。リスター医師は、下水処理に用いられていたCarbolic Acid(フェノール)が周術期の感染予防に役立つのではないかと考え、自分の患者に実践し始めます。ただ、フェノール自体に腐食作用があり、創傷部位の組織を傷めてしまうため、オイルで適切な濃度にまで薄めるなどの試行錯誤が必要でした。

 

リスター医師がフェノールを使い始める前の1866年は手術35件のうち死亡16件、フェノール消毒導入後は手術40件のうち死亡6件と、死亡率はかなり減少しました。しかし、当時は感染の原因は細菌であり、外科医を通して患者から次の患者に拡まっているという概念自体が無かったため、死亡率が減り始めてからも消毒法に対する批判が多く、消毒はなかなか広まらなかったようです。

 

アメリカではリスター医師の消毒法を禁止する病院さえありました。リスター医師がフィラデルフィアで講演を行い、感銘を受けた一部の人々が消毒法を実践し効果をあげたことでアメリカでも手術時の消毒が行われるようになりました。

 

マウスウォッシュ製品として有名なリステリンは、アメリカでの講演を聞いた医師が考案したものだそうです。リスター→リステリンが由来だったことを初めて知りました。他にもジョンソン&ジョンソン兄弟もリスター医師の講演を聞き、消毒済の創傷被覆剤と縫合器具を売り出したのが会社の始まりだったようです。

 

外科手術での消毒法が考案されるのが遅ければ、外科医の存在自体危うかったかもしれません。開放骨折で手術すると高確率で死亡し、傷口のない単純骨折は予後が良いことは当時知られていたようですので、大変な思いをして手術しても死ぬならば、何もしないで死んだ方が良いという風潮になっていたかもしれません。

 

YL:7.5くらい

語数:76000語

 

 

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死ぬまでに観るべき映画1001本ー501本め通過

2021年1月に開始した、死ぬまでに観るべき映画1001作品ですが、2024年6月23日にキートンの探偵学入門で501本めでした。3年5ヶ月あっという間に折り返しです!

 

たしか始める前にTwitterで1001作品について呟いたところ、映画好きな方が「リストをチェックしたら340本ほど見ていた」と教えてくださいました。この方、“常に映画を見ていて作品に関する知識が凄い!」と尊敬している方です。1001作品を特に意識せず映画を見まくっての340本と、1001作品を中心に見て501本では映画の基礎体力がだいぶ違うとは思うのですが、あまりにも何も知らなさすぎるので名作を中心に見て少しでも作品を深く味わえるようになりたい!

 

なにしろ、1001作品を鑑賞し始める前は、バスター・キートンもマルクス兄弟も聞いたことさえありませんでした。チャップリンは名前だけは聞いたことがあったものの、作品は1本も見たことがなかった状態でした。白黒のサイレント映画なんてつまらないに違いない、という印象を持っていたのですが、この頃の作品は創意工夫が凄いのです。

 

マルクス兄弟の音楽演奏や、バスター・キートンのアクションスタントは、息を呑む素晴らしさでした。今のように娯楽もなく、SNSに時間や意識を取られることもなく、芸に打ち込むと恐ろしいほどの技術を習得できるのだな、と感動しました。

 

昔の映画を見始めてから、近代の作品への影響を感じることができて面白いです。1001本見終える頃にはどんな変化が待ち受けているのか、今から楽しみです。

 

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第16回ヴァーチャル夏休み参加

今年もやってきました、第16回ヴァーチャル夏休み。今日から開始です。

今年の目標は

1100 words 21週目から

・英会話週1回30分

百年の孤独の文庫版を読む

・洋書を毎日聞く/読む

・LingQ単語カード

です。

オンライン英会話はもしかすると9年ぶりくらいかもしれない・・・。ずっと習っていた先生が亡くなられてからオンラインはしていなかったし、カフェ英会話に1−2回参加したところでパンデミックが始まり対面会話が出来ない時代になってしまいました。

平日仕事後に毎日英会話する気力はもうないので、週1回Camblyで英語ネイティブとレッスンすることにしました。いつもキャンペーンをしているのか、たまたまなのか、割引されていました。12ヶ月続けられるか自信がなかったので、3ヶ月で1ヶ月あたり5,195円のコースを。

Screenshot

 

さっそく今日スコットランド在住の先生を予約してみたのですが、初回だったからか、30分のうち15分はレッスンの流れの説明でした。用意されていた“Movies”トピックは、新出単語が director, plot, laugh, cry など簡単すぎたので、普通に映画の話をしました。お互いのことをある程度知って、自然な会話になるまでしばらくかかりそうです。

 

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The Trial(1925) / 審判

The Trial / 審判

【あらすじ】

Kについてはごく平凡なサラリーマンとしか説明のしようがない。なぜ裁判に巻きこまれることになったのか、何の裁判かも彼には全く訳がわからない。そして次第に彼はどうしようもない窮地に追いこまれてゆく。全体をおおう得体の知れない不安。カフカ(1883‐1924)はこの作品によって現代人の孤独と不安と絶望の形而上学を提示したものと言えよう。

 

【感想】

カフカ没後100年なので読んだ本。星四つ。未完が気にならなくなるほど全体が理不尽でした。起訴されているのに理由も知らされぬまま進む裁判。弁護士も進行具合を知る事は出来ない。運良く無罪になっても帰宅する頃には同じ罪で再度起訴される事もある・・・という訳のわからない裁判制度なのです。読み進めていく内に全体像が明らかになることもありません。

 

裁判5年目の男が先輩として親切に仕組みを教えてくれるのですが、弁護士宅のメイド部屋に住込み、弁護士の意のままに操られているのです。しかも5年も裁判のために費やしてきたのに実は始まってもいなかった事が明かされます。なんという理不尽さ・・・。

 

終盤、聖職者が主人公Kに法の門番の話をします。中に入ってはいけないと門番に言われ、その場で一生待って人生を終える男の寓話です。実はその門は男のためだけに用意されたものであり、中に入ろうと思えば入れたのだ、という事を門番は男の死に際に打ち明けます。

 

この門番の話は、これまでの裁判とK. の関係をあらわしているようです。この不条理な裁判の行方もK. の選択の結果だったということでしょうか。

英語自体は難しくないのですが、理解し難い作品でした。うわー、訳わかんない!と思いながら読み進めたのですが、最後の門番の寓話がなんとも言い難い雰囲気を醸し出していて、このパートを読むためにこれまでの不条理に耐えた甲斐があったと思えました。

 

YL:7.5くらい

語数:86,847語

 

紫尾温泉で読書。

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