リスニングについて考えてみた

以前、”効果のあった学習法:リスニング編”で、自分がブレイクスルーを感じたリスニング学習法について書きました。この記事では、”聞き取れない時の問題点”について主に書きましたが、今回E.Babyさんのリスニング能力について考えてみるを読んで、いろいろと思うことがあったので、自分がどのように対策してきたかをまとめてみました。

リスニングが苦手で聞き取れなかったころは、スクリプトを読めばわかるのにリスニングでは単語がおだんご状態で繋がって聞こえていた状態でした。知っているのに音で認識できない…。 そこで具体的に行ったことは、1ヶ月に10本のVOA素材を選び、精読・精聴することでした。

・まずは5−6回スクリプトなしで聞く。

・次に精読。単語はLingQを使って保存しました。(LingQに限らずとも何でもいいと思います。)

・10本の素材をプレイリストにしてiPodで1ヶ月間繰り返し聞きました。1ヶ月で30時間ほどです。

・同時期に保存した単語をフラッシュカードで繰り返して覚えました。

ディクテは時間がかかるのでしませんでした。ただ頭の中で聞き取れているか確認作業をしただけ。 これを3ヶ月間で約30素材、100時間リスニングしました。スクリプトを確認して全部聞き取れるようになったら、シャドーイングもしました。今思えば、シャドーイングもディクテーションと同等の効果があったように思います。私の場合は、学習時間が限られていたので、ディクテで時間を取られるよりは、早めにスクリプトを確認して、たくさん聞くことに重点をおきました。この方法で3ヶ月後には格段に聞き取れる範囲が増え、単語のおだんご状態から一つ一つの単語がはっきり聞き取れるようになりました。

リスニング初期のころは、わからない単語に当たった時に、そこで意識が止まってしまい先が聞けなくなるということがあります。ある程度リスニングに慣れること、そして聞き取れない単語の頻度を減らし、わからない単語はスルーしても全体を聞くことで一部分がわからなくても文章全体の意味を取ることができるようになります。

あともう一つ大事だと思ったこと。私は新出単語は全てPCで管理しているので、単語登録時と復習の時に読み方があやふやな単語は必ずPCで発音を確認しています。WinでFirefoxを利用しているときは”Pronounce”というアドオンを、MacではControl+Sを押して内蔵の音声ソフトに発音させています。地道な作業ですが、これを怠ると、勘違い単語が積み重なって聞き取れない単語が増える結果となるのではないかと思います。

リスニング能力が上がったのは、聞いている途中に’あ、あれ、今の???” という日本語の意識が入らなくなったことが一番大きいのではないかと。そのためには、音と単語のすり合わせで聞き取れる単語を地道に増やしていくこと、多少わからない部分があってもそこは飛ばして先まで聞いてから全体の意味を取るようにすること、が大事だと思いました!

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リスニングについて考えてみた への6件のフィードバック

  1. E.Baby のコメント:

    yukomillenniumさん、いつも丁寧な説明ありがとうございます!確かにディクテーションは時間かかりますよね。英語学習の初期の頃、英語になれるために1分ぐらいの音源をディクテーションする課題がありました。1分の音源でも1枚の文にするのに何日もかかりました。その頃は知ってる単語も少なかったので、聞こえた音を単語にするのに異様に時間がかかりました。辞書でやっと見つけた単語でも、意味が通じなかったりとか。今もそのテキストは残してありますが、その時の練習は随分溜に成ったと思います。今やったら、全部ききとれるのかな?ちょっと不安です。

    • yukomillennium のコメント:

      E.Babyさんへ。英語学習を始めたばかりの頃にディクテーションをやるのは大変ですよね〜。知っている単語が少なすぎるから、結局何回聞いても分かる単語が少ないし。
      今ならそこまで労力をかけなくても出来る気がします。
      私も挫折したころのテキストをとっておけばよかった。比較したら進歩がみえて良さそうですよね。

  2. マリ のコメント:

    こんばんは。
    今日ちょうどリスニングが30時間です。私は6本で1時間のものをひたすら聞いています。
    半分くらいはシャドーイングですが、まだまだ聞き取れないですね~^^;
    ただEnglish JournalのTrue Storiesが1回で聞けて嬉しかったです。
    ものすごく簡単なお話ですけれどね(笑

    yukoさんの記事を読んで発音確認疎かにしてたなとドッキリしました。
    字面でなんとなく覚えたら既知にしてましたが、確かに別の音源で出てきたら
    意味とれないかもしれません。気をつけなきゃ。
    リスニングについてyukoさんの記事いつも参考にしています。
    本当にありがとうございます。

    • yukomillennium のコメント:

      マリさんへ。早くリスニング特訓の効果が現れるといいですね〜。
      だんだん聞こえ始めてくると、後は楽しくてじゃんじゃん聞いてしまう!という良いサイクルになると思うのですが。

      English Journal、一年ちょっと毎月聞いてました。最初はインタビューなどは全く聞き取れなかったのに、最後あたりは聞き取れるようになったので聞いていて楽しかったです。

      発音確認、一手間かけるだけで後々ずいぶんラクになると思います。発音を知ってる、と思っても日本語式だったりするので。

  3. しば のコメント:

    英単語を「音として」覚える・・・私はどうやっただろう?
    ワタシは「聞こえるけど意味がわかんない」が多い口です。

    単語の覚え方とかを振り返ると・・・

    30年前の「基礎英語(小島義朗先生ver.)」で毎週土曜日に「発音コーナー」やってて、個々の音素と英音法をするメニューが確立されてたのを思い出しました。
    当時の「基礎英語」のスキット内の単語や英文は覚えられなくても、「発音コーナー」の音素と英音法が楽しかった。気が付くと発音記号を見ればその音は(精度は別として)出せるようになってた。

    あとは、20代に教員になってから覚えた「フォニックス」かな・・・フォニックスのおかげでつづりから発音記号を類推できるようになって、初見音読に少し自信付きました。

    シャドウイングかディクテかは・・・リスニングUPならディクテが効くように感じます。TOEICリスニングは、ディクテ量を積めば積んだ分結果でてるな・・・と。シャドウイングは、ぴたり決まれば1回聞いて一発ディクテできるかの目安になりますね。

    • yukomillennium のコメント:

      しばさんへ。30年前の基礎英語を覚えているってすごいですね(^ ^)

      フォニックスは勉強していないので、どんなものか分からないのですが、発音の向上にも役立ちそうですね!

      ディクテは落ち着いた環境じゃないと難しいけど、シャドーイングは気軽に出来るんで気にいってます。一発で出来るかどうかが目安になりますね〜。

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