【オーディオブック】Recursion (2019)

Recursion(2019)

時間:10時間47分

発音: アメリカ英語

評価: 4.5 out of 5

 

ネタバレありの感想。

 

False Memory Syndrome (FMS)とは、ある日突然全く違う人生を歩んでいる記憶が現れる疾患。FMSにかかった人々は、いたはずの夫や子供が実在しなかったという現実に混乱し、自殺する人が急増した。

 

NYPDのBarryは、FMSに罹患した女性の飛び降り自殺現場に遭遇した後、彼女の状況に疑問を持ち独自に調査を開始する。

FMSは、神経学者のヘレナが、アルツハイマー患者の失われゆく記憶を記録し、病態が進んだ後に脳内に記憶を戻す目的で作られた装置の意図せぬ副作用だった。実験中に被験者が死ぬと精神だけ過去の自分に戻ってしまう。そこで未来の記憶を持ったまま、別のタイムラインが生まれ、タイムトリップした時点まで時が進むと、そこで2つのタイムラインが融合し、2つの記憶が生まれる。それがFMSだった。

 

もし過去に戻る事ができて、後悔していた事をやり直せたら・・・。もしくはテロによる大量殺戮を未来からの記憶で未然に防ぐ事が出来たら・・・。ただ、全ての不幸を防ぐ事は不可能だし、全ての人々が同時に幸せなタイムラインなどありえない。自分の人生に起こった出来事は、幸せな記憶も、決してしまいたい過去も含めて自分を形作っているのだと受け入れるしかない。

 

タイムループものが好きなので楽しめた。少し繰り返しが多くて冗長だなと思う部分的はあったものの、面白いコンセプトの本だった。

 

YL: 8くらい

語数:93,815語(概算)

 


Recursion

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