オーディオブック The Accidental Billionaires: The Founding of Facebook

The Accidental Billionaires: The Founding of Facebook

時間:7時間23分

発音:アメリカ英語

速度:190 /分(平均)

おススメ度:★★★



米Time誌のPerson of the Yearに選ばれたFacebook創始者Mark Zuckerberg氏の大学時代を、インタビューに基づいて構成した本。ハーバード大時代の友人Eduardo Saverinとともに寮の一室で”The Facebook” は作られました。とは言っても、基本となるアイデアやWeb作成はほぼザッカーバーグ氏が一人で作成し、Eduardoは当初の軍資金として必要なサーバー代などを出資し、ビジネス面でのサポートを行う形でした。

 

ザッカーバーグ氏は高校時代から有名なコンピューターギークで、高校時代にマイクロソフトから青田買いの申し出を受けるような人物でした。Facebook以前にも、大学の講義を管理するアプリケーションや、大学内の女の子のhot さを投票するFacemash(女性陣の猛抗議にあい、数時間で立ち消えましたが)など独自のサービスを作っています。

 

当初、ハーバード大の学生のみを対象として作られたにもかかわらず、数日単位でほぼ全ての学生が登録、その後全米の大学を中心に広がっていき、現在では全世界で5億人を超えるユーザーが登録し、米国内のページビュー総数の4分の1を占めるサイトにまで成長しました。


ザッカーバーグ氏はFacebookに打ち込むあまり、ハーバード大を中退、カリフォルニアに移り住み、文字どおり昼夜を問わずFacebook作成に取り組みます。いっぽう友人のco-founderであるEduardoは、大学でのソーシャル活動やNYでのインターンシップなどを理由に東海岸にとどまります。シリコンバレーで2つベンチャー起業を立ち上げた経験のあるショーン・パーカー氏がビジネス面でFacebookを支援しはじめたこともあり、Eduardoとザッカーバーグ氏の溝は深まり、ついには喧嘩別れとなります。そのショーン・パーカー氏も、出席していた学生パーティーが警察沙汰に巻き込まれたことを理由にパートナー解消となっています。結局Facebookは、独自のアイデアを持ち、そのアイデアを実現するために自分でページを作成する実力を持ったザッカーバーグ氏一人のものであると感じました。


おもにFacebook創成期の話ですが、ハーバード大の学生生活が垣間見えて興味深いです。日本の大学生はアルバイトとサークル活動に夢中ですが、ハーバード大の学生はいかに将来のコネクションを作るか、大学時代に起業のネタを見つけるかということを重要視している様子が見て取れます。ザッカーバーグ氏という才能と実力を持った人物に対する周囲の妬みや嫉妬、お金にまつわるトラブルなどの描写が多いのですが、Startup が怒涛の勢いで成長していく様は、聞いていてワクワクします。

ナレーターは若い男性でやや早めですが、語彙自体はあまり難しくありません。今月より映画”ソーシャル・ネットワーク”も公開されるようですので、映画と原作を比べる楽しみもありそうです。

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