リスニング2000時間で得られたこと

2006年11月からのリスニング時間が2000時間になりました。1000時間、2000時間聞いたらどういった効果が得られるのか。英語学習を始めたころ、検索して調べたことがありますが答えは見つかりませんでした。私の他にもリスニングにかけた時間によって得られる効果について興味を持たれている方がいらっしゃると思うので、1個人の体験談ですが2000時間リスニングの感想を記しておきます。

リスニング記録をつけ始めたきっかけ、1600時間までの途中経過はコチラです。

現在のリスニングレベル

英語学習を開始したころ、無謀にもハリーポッターのオーディオブックに挑戦したことがありますが、2章までを繰り返し聞いても、時折 ”uncle” などの単語が耳に飛び込んでくるくらいで、英語の音を全く捉えることができませんでした。VOA Special Englishの特別ゆっくりのプログラムはスクリプトを見ながらなら理解できる程度。Dr.LauraやInteresting Things of the Dayは早すぎて理解不能でした。2000時間聞いた現在は、ベストセラーのオーディオブックはスクリプトを見ずに理解できます。途中分からない単語に出会っても思考停止にならず、その後の文脈から意味を推測しています。例えば意味の分からない単語でも、”ノンシャラントリー”と音は聞こえているので、どうしても気になる場合はカタカナからスペルを推測して後で”nonchalantly” であることを確認しています。at, the, などの聞こえにくい前置詞もオーディオブックであればよく聞こえます。全ての音が繋がって聞こえた当初からしてみれば、1語1語くっきりはっきり聞こえるオーディオブックが聞きとれなかったことが不思議です。

CNNやBBCなどのニュースもよく聞き取れるようになりました。街角でインタビューされている普通の人の英語は人によって聞きとれないことがあります。映画や海外ドラマはジャンルによります。LOSTなどのミステリは英語音声のみで9割方聞きとれました。Sex and the Cityも聞き取り可能になりました。ティーンエイジャーがたくさん出てくる学園モノは残念ながらよく聞きとれません。Gleeなどは回により8割聞き取れることもあれば、半分くらいしか分からないこともある状態です。話すスピードが早い、スラングが多いなどが要因かと考えています。もしかしたら日本でも、”女子高1日体験入学”に放りこまれたら7割くらいしか理解出来ないのでは、と疑っているのであまり気にしないことにしています。ドラマなどは英語字幕を見てしまうと”なんとなく分かったつもり”になってしまうため、英語音声のみで観るようにしています。

 

国際会議やiTunes U, TEDなど知識人の話す英語はかなり聞き取りやすいです。国際会議に参加した際に同行した同僚たちが”ぜんぜん分からない・・・”と感想をもらしていたのを聞いて、”こんなにハッキリ話しているのに聞きとれないんだ?”と驚きました。スピードは早いのですが、滑舌が良いのでかなり聞き取りやすい部類だと思います。非常に聞きとれないのがファストフード店のお姉さんの英語。こればかりはムリ!と思いました。

 

2000時間リスニングで得られたこと

2000時間のリスニングで一番効果があったのは、”英語のリズム”を得られたことだと思います。英語は音楽のようなもので、英語らしい音程、リズムがあることはすぐわかったのですが、これを身につけて自分も同じように話せるか、というのは分かっていてもなかなか出来ませんでした。英語の音に慣れることで弱く聞こえる前置詞やリエゾンする単語も楽に聞き取れるようになりました。英語の音に慣れていない日本人のスピーキングは高低がフラットで外国人からは聞き取りにくいようです。英語を話しているつもりでも、リズム、区切り、高低が日本語と同じままだと英語らしく聞こえません。あまりリスニングしていない時のスピーキングは、調子っぱずれの歌のようなものではないかと思います。本人は一生懸命なんだけど、はたから聞くと元歌が何かさえ分からないというレベルの。LだRだという個々の発音を問題視する前に、たくさん聞いて音楽のような感じで全体として英語の音をとらえることで、聞き取りもスピーキングも進歩するのではないかと感じています。

 

長くなったので、どんなものを聞くのか、精聴と多聴について、などの感想はまた別の機会に書こうと思います。


カテゴリー: リスニング タグ: , , , , パーマリンク

リスニング2000時間で得られたこと への17件のフィードバック

  1. ピンバック: yukoxoxo2000

  2. suzahiro のコメント:

    I am very looking forward to seeing your progress. Even though I am 33 years old, I want to become a person who enjoy life in English, not study. Your logs are very good milestones to me.

  3. Emikovski のコメント:

    ユッコちゃんの詳細な記録を見るたびに、私もきちんと付けておけば良かった思う…。

    次の記事も楽しみにしとります。

    • yuko のコメント:

      ユッコちゃん!親戚のおばさんからのコメントみたい。
      勉強する前、ネットで情報集めばかりしていたころ”1000時間リスニングしたら絶対聞けるようになるって誰か言って!”と、ブログ巡りをしてみたけど誰も何も言ってなかったので、自分で調べることにしたのよね。
      3000時間聞いたらどんなドラマでも全部理解出来るようになるかが次の課題。

  4. ピンバック: はゆるの英語奮闘記

  5. ピンバック: しばんちろぐ !

  6. しば のコメント:

    GW最終日、偶然、発音ネタを書いた(実際は編集した)のです。
    すごい恥ずかしい記録です。

    7年前にここまで偉そうなことをつづっておきながら、TOEICや英検で未だ結果を出せていないのは、 学習の域を超えて生活の一部になるまでやりこんでいないからだ・・・と気付き、穴があったら入りたい気分です。

    • yuko のコメント:

      しばさんへ。ブログ8周年おめでとうございます。
      TOEICや英検は、英語学習をしていると、どうしても受けたくなってしまうけど、それで結果が出せないからどうこういう類のものではないと思います。しばさんのように8年間も継続して続けていらっしゃる方の体験も貴重なものだと思います。その経験をぜひ生徒指導に活かしてください!

  7. kumiko のコメント:

    2000時間!それだけ継続するというのが、すごいと思います。 そして、それをまたマメにカウントしているのも尊敬。
    くだらない質問なのですが、その2000時間には、ながら聞き(ながら聞きではさほど分からなかったであろう初期の)や、つい意識が別のことに向いてあわてて巻き戻しするような時間も含まれているのでしょうか?私は全部込みでカウントしているので、それによって、係数をかけて期待しないと・・・などと思っています。

    • yuko のコメント:

      くみこさんへ。カウントはLingQのプログレスショットを使ってるんです。オーディオブック1冊聞いたらその時間を入力、という感じなので重複して聞いた部分とかはカウントしてないです。あまり複雑にしちゃうと、記録自体面倒になっちゃうので。
       ながら聞きは含まれてないです。掃除しながらリスニングとかはしますけど、しっかり聞いてる分だけカウントしてます。何かに意識をとられて聞き逃すしてしまうこともありますが、30秒ボタンで1−2分戻って聞いてます。その分はカウントなしということで。あとはドラマは0.5×で、とか自分ルールを決めてます。聞くたびごとにカウントするのも面倒なので、ドラマのシーズン見終わってから一気に加算とか。
       カウントするのは面倒だけど、何に時間を使っているのか意識することで、時間の使い方に厳しくなったのがよかったかなと思います。

      • kumiko のコメント:

         なるほど!そういうことなら、私の場合はかなり大きい係数を掛けておかないとだめなようです。 (その2)もとても参考になりました。ありがとうございます。

        • yuko のコメント:

          kumikoさんへ。たぶん記録が伸びてくると、1分単位で入力するのも大変だと思うので、これを聞き終わったら何時間とか、この教材は何回聞いたから、などまとめて入力すると楽かなと思います。繰り返し聴いたものなどは、聞いた回数を正の字でメモってあとでまとめて記録してました。

  8. ピンバック: Shu MASUDA

  9. ピンバック: Shu MASUDA

  10. ピンバック: The Glad Game > リスニング2000時間で得られたこと その2

  11. ピンバック: The Glad Game > リスニング2500時間経過

しば へ返信するコメントをキャンセル