- Written by: Stephen King
- Narrated by: Will Patton
時間:18時間35分
発音:アメリカ英語。
速度:150語/分前後。
オススメ度:4 out of 5
【あらすじ】
The Shiningの続編。オーバールックホテルが焼け落ちた後、新天地での生活が始まった。しかし、大人になったダニーはトラウマのため、父親のようにアルコール中毒になってしまう。
何年もの放浪生活の後、ニューハンプシャー州でバスを降りたダンは、アルコールを止め、町のホスピスで働くようになる。長年のアルコール中毒のため彼の”シャイニング”能力は弱まっていたものの、ホスピスで死を間近にした患者を”安らかに眠りにつかせる”能力を持っていたことから、”ドクタースリープ”というニックネームを得る。
アブラ・ストーンは、生後すぐにサイキックパワーを発現し、一度も会ったことのないダンとテレパシー的に繋がっていた。彼女の能力は、成長するに従って強くなり、ある夜、True Knotというグループが、少年をなぶり殺す”夢”を見る。
アブラの存在を察知したTrue Knotのリーダー、Rose the Hatは、アブラの”shining” を吸収するため、彼女を生け捕りにする計画を立てる。
アブラと精神的に連絡を取っていたダンは、子供たちのShiningを餌に生き続けるTrue Knowのメンバーを葬るべく、Overlookホテル跡に彼らをおびき寄せたのだった。
【感想】
The Shiningの続編。今回の主人公は大人になったダニーと13歳の少女アブラ。オーバールックホテルで子供だったダニーを助けたディックのように、今度はダニーが”Shining”を持ったアブラを導き助けるというお話。
”Shining”の能力を持った子供たちを狙うTrue Knot という吸血鬼のような人々が出てきます。Overlookホテルとは一見何の関係もなさそうだったのですが、最後のほうで1作目と話が繋がるところが素晴らしかった。ダンとアブラの関係が分かるところや、何故ダンがニューハンプシャー州のバス停で急に思い立って腰を落ち着けることにしたのか、その謎が徐々に明かされるところが感動的で良かったです。
一作目は、徐々に狂っていく父親の不気味な怖さがありましたが、続編では精神的に追い詰められる怖さはありませんでした。前半に217号の浴室幽霊がチョロっと出てくるものの、ホラーというよりはファンタジー系。
作中に、ローズというマジシャンのような帽子を斜めに被ったモンスターの美女が出てくるのですが、オーディオブックを聞いている途中、表紙の大きく書かれたタイトルの後ろに、うっすらと彼女の姿が描かれている事に気づいて心底ビックリしました。気味が悪いけど、よく出来た表紙だと思います。
Stephen Kingの小説は、ホラーでなければ読みやすくて好きです。
YL: 8 (概算)
語数:16万語(概算)
【今日の一枚】
ボストン、Old South Church。同性婚合法化10周年とのことで、教会や図書館などにも七色の旗が掲げられていました。