ローマは一日にして成らず──ローマ人の物語
【商品説明】
知名度のわりには、日本ではその実態があまり知られていないローマ帝国。1993年に新潮学芸賞を受賞した本書は、その帝国の歴史を人間の生きるさまから描いていこうという壮大な構想による「ローマ人の物語」シリーズ第一弾。ローマ建国からイタリア半島を統一するまでの帝国の誕生期にあたる多難な500年間に生きた王や貴族、庶民にまで焦点を当て、彼らの足跡と周辺の事情を丁寧に追っていく。
元老院と市民集会を定めた建国者ロムルス。暦を定め、多神教を守護神という概念で定着させた2代目の王ヌマ。息子のスキャンダルのためにローマ市民により追放された最後の王タルクィニウス。上下水道やローマ街道を最初に作らせた貴族アッピウス。そして、貴族の横暴に対して全員で山に立てこもり抗議する市民。
著者の筆にかかると、そうした人物たちが銀幕上の俳優のように生き生きと動き出す。「お互いに、古代のローマ人はどういう人たちであったのか、という想いを共有」していくうちに、帝国の歴史から元老院や護民官などの政治システム、そして何より古代ローマ人の考え方までをごく自然に理解できるようになる。本書は、退屈なものと決めつけられがちな歴史解説書にまったく新しい息吹を吹きこむことに成功した一冊である。ちなみにこのシリーズは、著者のライフワークとして1992年から2006年にかけて毎年1作ずつ書き下ろされていく。(鏑木隆一郎)
【感想】
2015年に購入した本を10年かけて読了!買った時は興味がなさすぎて半分で脱落したのですが、2024年末に映画グラディエーター2を観てローマに興味を持ち再トライ。今回は映画を観た後の興奮冷めやらぬうちに読み始めたせいか、最後まで読み通すことができました。とは言っても、全15冊のうちの1冊目。紀元前753年ローマ建国から前270年のイタリア半島統一までです。史実だけど物語のように楽しみながら読むことが出来ました。
私は高校時代、世界史がとても得意だったと思っていたのですが、グラディエーター2でロムルスとレムスが狼から授乳されている有名な像を初めて見た気がして、何もかも忘れていることに危機感を覚えたのです。あの時は歴史好きだと思っていましたが、高校卒業以来、歴史本を全く読まなくなったので何も覚えていないのも当然かも。
シリーズを全部読んでからローマ旅行に行くのが目標になりました。いや、そんな悠長なことではローマ行きを逃してしまいそうなので、シリーズを読み進めつつ、機会を設けてローマ旅行に行こうと思います。
目白庭園