The Glad Game

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【オーディオブック】Nothing to See Here (2019)

Nothing to See Here  (2019)

時間:6時間40分

発音: アメリカ英語

評価: 4.5 out of 5

 

めったに表紙買いをしないのだけれども、これは気になりすぎて迷わず表紙買い。

 

興奮すると体が発火してしまう10歳の双子を世話することになった女性のお話。

 

ここからはネタバレあらすじ。

 

貧しい母子家庭で育ったリリアンは学業で優秀な成績を修めたため、地元の有名寄宿学校に特待生枠で入学することになった。そこでルームメイトとして知り合ったのがマディソンだった。

 

裕福な家庭の末っ子として何不自由なく育ったマディソンとバスケットボールを通じて仲良くなったリリアンだったが、ある日マディソンが違法薬物を使用してたことが発覚し退学の危機に陥る。ところがマディソンの父が、リリアンの母を100万円ほどで買収し、リリアンが罪をかぶって退学することになってしまった。貧しかったリリアンにとって、良い教育こそが貧困を脱する唯一の方法だったのだが、公立高校に転校した後も、「コカインに手を出し、せっかくのチャンスを棒にふった女」としてその後の進学の道も絶たれてしまった。

 

10年以上経過し、地元スーパーのレジ打ちバイトで生計を立てていたリリアンだったが、ある日マディソンからテネシー州の邸宅での仕事に誘われる。マディソンは年の離れたバツ2の議員と結婚し、4歳の男の子の母親となっていた。仕事の依頼内容は、急死した前妻が遺した10歳の双子の男女を引き取ることになったので、ひと夏の間面倒をみてほしいとのこと。問題は、双子たちは興奮すると自然発火してしまう事だった。

 

マディソンの罪を被って退学させられたリリアンの過去から始まったので、暗い話かと思いきや自然発火する双子たちとのドタバタな日常を描く楽しい話だった。ありえないシチュエーションにもかかわらず、リリアンがあっさりと双子の世話を引き受け、少しずつ絆が芽生えていくところが良かった。

 

マディソンは、「親友」と言いながらもリリアンを利用する嫌な女で、どうしても好きになれなかったのだけれども、リリアンと本音でぶつかって嫌な女のままハッピーエンディングとしてまとまってしまったのがすごい。奇想天外なプロットだったけれどもストーリーに勢いがあって一気に読めた。

 

YL:7くらい

語数:63,054語(概算)

 

 


Nothing To See Here

【オーディオブック】The Suspect: An Olympic Bombing, the FBI, the Media, and Richard Jewell, the Man Caught in the Middle(2019)

The Suspect: An Olympic Bombing, the FBI, the Media, and Richard Jewell, the Man Caught in the Middle(2019)

時間:14時間12分

発音: アメリカ英語

評価: 4.5 out of 5

映画「リチャード・ジュエル」に感動し、詳細を知りたくて選んだ本。

 

1996年7月27日、アトランタ五輪中 Centennial Olympic Parkコンサート会場を警備していたリチャード・ジュエルはベンチの下に不審なカバンを発見した。爆弾発見時の講習を受けていたリチャードは、不審物をただの落とし物として扱うことなく現場責任者に報告。近くの人々を避難させた。警官たちが爆発物周囲を取り囲み、観客たちとの距離を取らせていたところで爆発が起き、44歳の観客女性に爆破物の破片が刺さり死亡。現場付近にいたトルコ人のカメラマンクルーが心臓発作で亡くなり、111人が負傷した。リチャードによる迅速な避難行動がなければもっと大勢の人々が犠牲になったはずだった。

 

一躍ヒーローとなり、TV番組で脚光を浴びたリチャードだったが、FBIにより容疑者として疑われてしまう。過去にも第一発見者の警察官による自作自演の爆弾事件があり、「目立ちたがり屋でヒーローになりたい」「手柄を立てて警察官として雇用されたい」という犯人の”プロファイリング”に一致したからであった。

 

FBIエージェントが地元新聞記者の女性にリチャードジュエルの名をリークしたため、嫌疑をかけられただけの段階でマスコミにより犯罪者扱いされ、自宅や行く先々で追い回され、過去の行動やプライベートまで公にされてしまう。リチャードが現場にいる間に公園外の公衆電話から犯行予告があり、物理的にリチャードは犯人となり得なかったにもかかわらず、3ヶ月もの間、容疑が晴れることはなかった。

 

リチャードは馬鹿がつくほど正直者で、仕事熱心すぎるあまり融通がきかず、これまでの職場でも変人扱いされていた。リチャードが爆弾犯として疑われると、元同僚たちがいかにリチャードの行動が以前から怪しかったかをマスコミに語る様子が辛かった。リチャードジュエルの底抜けにお人好しで他人の役に立ちたいという善良な心が世間の人々によって無残に踏みにじられるのが辛い作品だった。映画でのリチャードの描かれ方は、とても良い人で愛すべきキャラクターだとは思うけれども、お母さん以外にこういう人物を心から愛せる人はいないと思ってしまった自分が後ろめたかった。本では後日譚もあり、仕事で知り合った素晴らしい女性と結婚していたことを知って安心した。リチャードは警官として再び働くという夢を叶え、小さな町の警官として生後5日目の赤ちゃんにCPRを施して救ったり、麻薬売人を検挙したりと活躍していたらしい。ただ、容疑は晴れても”The former suspect”のリチャードジュエルとして見られることに苦しんでいたようだ。

 

映画でリチャードの母親がFBIにタッパーを押収されたことを非常に悲しんでいたが、あれは30年かけて集めた思い入れのあるタッパーであり、事件後に国を訴えて25万円ほどの補償を受けることができたようだった。なぜか母親のタッパーシーンが悲しかったのでタッパーのその後を知ることが出来てよかった。

 

リチャードジュエルと弁護士のワトソンさんは、松本サリン事件の冤罪つながりで日本に招待されたらしいが、アトランタ五輪の爆破事件とともに当時はまったく気づかなかった。

 

真犯人のエリック・ルドルフが起こしたアトランタゲイクラブ爆破や中絶クリニック爆破、その後の逃亡生活についても触れられていた。映画では最後に一言真犯人についてコメントがあっただけだったが、本で真犯人の行動を知るにつれ、リチャードを犯人と決めつけたことがいかに愚かなことであったかを実感した。

 

本の前半はアトランタ五輪誘致やリチャードジュエル、女性記者の幼少期、FBIエージェントの職歴などでやや退屈だったので、映画でリチャードのキャラクターに興味を持ってから読み始めるのが良いかも。

 

YL:7.5

語数:113,956語(概算)


The Suspect: An Olympic Bombing, the FBI, the Media, and Richard Jewell, the Man Caught in the Middle (English Edition)

料理代行体験記

仕事が忙しく、燃え尽きて白い灰になってしまいそうだったので料理代行を頼んでみた感想。

 

「料理代行」で検索して検討してみたサービスは「Casy」と「タスカジ」。Casyのほうは追加料金を払えばお買い物からやってくれる点には惹かれたものの、スポット依頼よりも月2や週1の定期サービスが前提になっているようだった。「タスカジ」のほうは、我が家の最寄り駅近くで、私が求めるスキルを持った「タスカジ」さんを検索して仕事をオファーする仕組み。Casyは依頼する人を選べないこと、定期でお願いすると自分のスケジュールが縛られてしまうことが大変そうだと思ったのでタスカジに依頼してみた。

 

依頼までの流れ

まずはタスカジに登録。住所氏名の他に、免許証などの身分を登録するものが必要。仕事をしにくるタスカジさんも多くが女性だろうから、依頼人の身元がしっかりしている、というのは重要かと。

 

事務局の確認が済むと、タスカジさんたちのスケジュールが見られるようになった。自分の最寄り駅、頼みたい内容、女性または男性希望、日本語/英語など条件を絞って検索できる。

 

 

3時間の値段、タスカジさんと我が家までの交通費、評価などを見比べて良さそうな人をピックアップ。経験によって時給は上がっていくらしい。評価が高く人気のある人は予定が全て埋まっていることも。

 

依頼してから当日まで

通勤時間30分以内、日曜日も受け付けている方に依頼を出してみたところ、24時間以内にお返事が来て受けてくださるとのこと。その後はサイト内のメッセージ機能を使い、メニューの相談など。私はあまりこだわりが無かったので、メニューはおまかせで。必要な食材や調味料のリストをもらい、当日までの準備する。作り置きをしてもらうつもりなので、結構な量の買い物となった。材料費6000円台。

 

そして当日までに必死のお片付け。モデルルームのように片付いていないと人を招いてはいけない!という決まりなんてないのだけれど、多少の見栄ははりたいもの。「料理もしないうえに家も汚いのか・・」という妄想上のタスカジさんの声に励まされつつ、できる限り片付けた。「家が片付く」というのも、料理代行を頼むメリットかもしれない。

 

依頼当日

15分前にタスカジさんが現れた!最後まで諦めずに片付けるつもりだったので時間が足りず慌ててしまった。片付けきれなかったところは見られたくなかったので、食材や道具は全てテーブルに出していたのだが、結局全ての引き出しを開けて確認されてしまった。プロフェッショナルなタスカジさんは、引き出し内の惨状に特に表情を変えることもなかったけど、自分的にはいたたまれなかった。

 

包丁持参でやってきたタスカジさんの働きぶりは素晴らしかった。太くて切りにくそうな大根も「タタタタタッ」と小気味良い音を立てて刻まれていく。とにかく動きが早い。私なんて鍋でお湯が沸くのを眺めているわけではないのに、1-2品作るのにやたらと時間がかかる。タスカジさんの後ろ姿を見ながら、「他人からお金を取れる家事レベルって確かにある」と納得した。

 

そして3時間後。10品のおかずがテーブルに並び、キッチンは料理をした気配もないほどに片付いていた。大根の煮物、豚の角煮など、時間と手間がかかりそうな料理まで!

 

 

 

感想

大満足!!!本来なら自分でやるべき家事を外注するなんて・・という謎の罪悪感があって、なかなか料理代行を頼む勇気がなかったのだけど、本当に頼んでよかった。タスカジさんが料理をしている間に自分で掃除洗濯をして、日曜正午には全ての家事を終えることが出来た。完全勝利。

 

タスカジさんへの支払いは3時間で7029円と交通費800円。これに材料費6000円台なので、1週間の食費予算は超えてしまったけれど、精神の安定を手に入れた満足感のほうが強い。時間と気持ちに余裕がある時期は自分で。時間に余裕がなく追い詰められた時は潔く外注するという使い分けをしようと思った。

 

 

【オーディオブック】Permanent Record (2019) スノーデン 独白: 消せない記録

Permanent Record (2019)

時間:11時間31分

発音: アメリカ英語

評価: 4.5 out of 5

 

 

2013年、NSA, CIAが国民の同意を得ずにmass surveillance を行っているとして、何千もの国家機密ファイルをマスコミにリークしたエドワード・スノーデンの回想録。子供時代の思い出からロシア内で足止めされ、現在に至るまでの思いが綴られている。

 

回想録ではCIA, NSAの下請け社員時代のエピソードが語られていたのが興味深かった。通常であればCIA本部に勤務しているIT部門社員の話など守秘義務があって聞けないはず。スノーデンがCIA本部で夜勤をしていた時の相方は当時50台のコンピューター知識のない男性だった。夜間、何か問題が起こると翌朝日勤の人に問題があったと伝えるだけ。夜勤中は小説を読んで時間を潰していたらしい。仕事が増えて困っていた日勤者の訴えによりスノーデンが二人目の夜勤者として雇用されたようだ。

ただしその仕事の出来ない男には重要な役割があった。「コンピューターは故障するから信用できない」とのことで、CIAの地下には古いテープ式の機械があり、大切なバックアップはテープレコーダーに記録し、鍵付き金庫にしまわれていたのだ。IT部門なのにコンピューター知識が無い人間が夜間一人でCIA本部のIT部門を守っていたとは驚きだったが、スノーデンのようなハッカー技術のある若い男を一人で夜勤させると技術を悪用する可能性もあるわけで、仕事の出来ない人が「お留守番」するくらいが丁度よかったのかもしれない。

 

日本に関する記述もあった。コミュニティカレッジ時代は日本語クラスを取っていて日本アニメをよく見ていたらしい。Dellの嘱託職員としてNSAの仕事をするため、2年ほど横田基地内でも働いていた。アメリカのNSA本部がたとえ爆破されたとしても、世界中でバックアップが取れるようなシステム作りなどを行っていたとか。日本滞在中は写真が趣味のガールフレンドと共に日本各地を旅行したり、多摩川沿いで桜を見たりした思い出が語られていた。NSAのために働いている人が日本にいて普通に生活していたのは不思議な感じだった。

 

システムアドミニストレーターとして国家機密ファイルにアクセル出来る権限があったとして、それをジャーナリストに渡そうと思う人はどれくらいいるのだろう。彼は他国からのスパイでもなく、お金目当てに情報を売ったわけでもない。それでもCIAやNSAの嘱託職員という比較的末端の立場からこれだけの機密情報を引き出せたということは、本物の諜報員ならば壊滅的な被害を与えることが出来ただろう。NSAやCIAは最先端の技術や情報を駆使しているというイメージがあったが、スノーデンの回想録を読むと「意外とセキュリティがゆるそう・・」という印象を抱いてしまった。

 

”NSAとCIAは犯罪者とテロリスト容疑者だけではなく、国民全てを捜査令状なしで監視対象にしていた”。この点に関しては国民の意見を問うて議論が必要だと思う。ただ、個人の考えだけで国家機密をマスコミにリークしたスノーデンのやり方には賛同出来なかった。なぜならば彼の行為によってもたらされたメリットよりも、国に対するダメージが大きすぎると思ったから。せめて国家による監視の疑惑をに反対政党の議員に持ち込んで議論にあげてもらうとか考えられなかったのだろうか。勿論そんな生ぬるい方法では解決しそうにないことをわかった上で最もダメージの大きいやり方を選んだのだろうけれども。

 

自分のネット活動が国に監視されるのは嫌だけれど、すでに便利さと引き換えにAmazonやNetflix、Googleにはかなりの個人情報を握られている。もし私がNSAの国民監視活動を知ってしまったら、プライバシーを守る方法などを広く啓蒙する活動をするくらいか。彼のことを「国家の暴走から国民を守った真の愛国者、ヒーロー」と称える人々もいるけれど、どうしてもNSAやCIAが長年築き上げた情報網もろとも使えなくなったというダメージのほうが大きい気がした。

 

彼の主義主張には最終的に賛同出来なかったけれど、NSA, CIAの内情や、1980年代のコンピューター事情、日本に関する部分などとても面白かった。

 

YL:7.5くらい

語数:100,311語 Word Counters推定

 


Permanent Record (English Edition)

スノーデン 独白: 消せない記録

【オーディオブック】The Institute (2019)

The Institute (2019)

 

時間:18時間59分

発音: アメリカ英語

評価: 5 out of 5

 

【あらすじ】

ミネアポリスに住む少年Lukeは、ある夜何者かに拉致され目覚めると特殊な能力を持つ子供達が集められた施設に収容されていた。彼らはテレパシーやテレキネシスの能力を持っており、施設では様々な実験により子供達の能力を開花させようとしていた。

 

【感想】

キング作品では登場人物たちと自分が同じ時代を共有していると感じることが出来るところが好き。作中の世界では当たり前のように超能力を持った人々が存在していて、私たちの住む現実世界と融合している。いつの時代のセッティングなのかはっきりとは触れられていないが、主人公の一人はゲーム・オブ・スローンズのファンであり、南部州の保安官事務所にはトランプの写真が掲げられている・・・。

 

シャイニングやドクタースリープ、もしくは作者は違うけどドラマシリーズのStranger Thingsのような雰囲気を感じて読み始めた瞬間からワクワクしてしまった。

 

ここからはネタバレ。Spoiler Alert!

 

能力を開発するために子供達が拷問のような実験を受けるのが可哀想なのだけれども、そのような環境だからこそ、お互いを思いやり助け合う心が芽生える過程が素晴らしかった。

 

Lukeが脱走を試みる場面は手に汗握る展開で、17時ごろに聞き始めたらそのまま夕食も作れず、ただただ息をつめて次の展開を聞き入っていた。気づけば午前1時。体力の限界でこれ以上は無理・・・というところまで物語に惹き込まれるのは久しぶりだった。

 

今作で一応の結論は出たけれど、続編があっても良さそうな雰囲気。メイン州のInstituteは壊滅したが、謎の経営母体はまだ続いているわけだし。いつかキング先生か息子のジョー・ヒルが続きを書いてくれないかな。

 

YL: 8くらい

語数:165,300語 (推定)

 

 

The Institute: A Novel

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