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【オーディオブック】Factfulness (2018)

Factfulness (2018)

時間:7時間59分

発音: イギリス英語

評価: 5 out of 5

 

良かった。オーディオブックで聞いたけど手元にも残しておきたくて本も購入。

 

世界は少しずつだが良い方向に向かっている。1日2ドル以下の収入しか得られず、水道や電気へのアクセスもない極貧生活の人々は50年前と比べて半数以下に減っている。災害で亡くなる人の数も減少している。世界中の子どもたちの80%以上は麻しんワクチンを接種されているし、男女が教育を受ける年数の差も1年にまで縮まっている。

 

ところがこれらの事実を正しく認識していた人々は10%にも満たなかったそうだ。ではなぜ私達は世界を正しく理解出来ないのだろうか。

 

私達はこの世界をRich か Poorかに分けて考えがちであるが、国の発達段階をdeveloped とdevelopingの2つに分けるのではなく、4つのレベルで考えるべきである。

 

4つのレベルとは、

 

レベル1:2ドル/日の収入で極貧生活を送っている。水道なし、移動手段は裸足で徒歩。料理は薪で火をおこすレベル。

レベル2:収入2−8ドル/日。世界のほとんどの人々がこのレベル。移動手段は自転車になり、家庭にプロパンガスがある。

レベル3:収入は8−32ドル/日。水道がありオートバイを所有、自宅にガスコンロがある。

レベル4:収入は32ドル/日以上。車を所有、自宅に立派なキッチンとベッドがある。

 

50年前、世界の半数以上がレベル1だったが現在ではレベル1は13%程。貧困か裕福かの二択ではなく、現在はレベル2が大半で将来的には北米やヨーロッパ以外の地域も生活水準は改善すると予測されている。

 

日本に住む私はレベル4の環境で暮らしていて、世の中の見方もレベル4生活のパーソナルバイアスがかかっている。学校で習った社会科の知識は古く、outdated factsバイアスがかかっている。さらに、テレビニュースはヘッドラインを飾るに相応しい悲惨でセンセーショナルな事件が選ばれがちである(News bias)。

 

日本でぼんやりと日常生活を送っていると気づかないところで世界が進んでいると感じることがある。もし能動的に情報を集めたとしても、情報源の偏りや、自分の意見と同じものばかりを集めてしまい、事実を捉えられていないかもしれない。

 

自分にとってこれはOutdated factsバイアスではないかと感じたのは、2年前南アフリカ共和国からジンバブエまでバス旅行をした時。実際にアフリカを訪れる前のイメージとしては、ライブ・エイドで見たエチオピア飢饉の印象が強かった。低栄養状態で腹水が貯留した子供に蝿がたかり、アフリカの強い日差しに晒される母子の姿。ところが実際のアフリカは自分の中のイメージが恥ずかしくなるほどに発展していて、荒野の中に突然現れた街にはTOYOTAのディーラーがあり、バス休憩所の水洗トイレは有料だったがよく手入れされていた。

 

中国についてのイメージも古い知識に基づいたものだったと気付かされたことがある。中国からの留学生から話を聞くとかなりの好景気で、地方都市で工場を所有する30代の同級生は、車はリンカーンを所有、アメリカに家を買い、賃貸オーナーになったという。私が思い描いていた農村生活とはかけ離れたものであった。もちろん今でも貧しい地域はあるのかもしれないが、アメリカへ不動産投資をしにきた中国人は相当裕福だった。日本はアジアの中で飛び抜けて発展していて、今後も現在のような生活レベルを維持出来ると思い続けていたら、時代の変化に備えられないかもしれない。

 

世の中を理解する時は、自分にもメディアにもバイアスがかかっていることを自覚し、統計数値の見方や集め方も偏りがないよう気をつけたい。

 

YL: 7

語数:80,102語(Word counters 推定)

 


Factfulness: Ten Reasons We’re Wrong About The World – And Why Things Are Better Than You Think


FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

【オーディオブック】Artificial Condition (2018)

Artificial Condition (2018)

時間:3時間21分

発音: アメリカ英語

評価: 4 out of 5

 

All Systems Redに続くMurderbot Diaries2巻目。

 

主人公Murderbotは自分の機能を司るモジュールををハックし自由な意志を持つに至った警護アンドロイド。

 

Murderbotには暗い過去があった。以前関わった警護プロジェクトで自我を失い警護対象の人間たちを殺してしまったのだ。再利用される際、ほとんどの記憶は抹消されていたが、一部人間のクローンを利用しているため完全な記憶消去はできず、”警護対象の人間を殺してしまった”という記憶だけが残されていた。

 

なぜ大量殺戮をするに至ったのか。その答えを探るため、Murderbotはオーナーの元を去りひとり調査に向かう。

 

ここからネタバレ。

 

大量殺戮が起こった惑星に向かうため、惑星間調査船に忍び込んだMurderbotはそこで「ART」と名乗るAIと出会う。ARTも自我をもったAIで、おたずね者となってしまったMurderbotを匿うため身体改造手術に協力したり、人間らしく振る舞えるようMurderbotの不自然さを観察してアドバイスしたりとまるでMurderbotに友人ができたようなやり取りがほのぼのとしていて良かった。

 

Augmented Humanとして身元を偽装していたMurderbotは道中、大量殺戮が起こった惑星で警護を必要としている若者たちと出会う。彼らは調査したデータを大会社に不当に没収されたベンチャー企業の若者たちで、データを取り戻しにいく最中だった。行き先が同じで自分の身元を隠すのに丁度良い、くらいの気持ちで関わったミッションだったが、過去の大量殺戮事件との繋がりが明らかになっていく。

 

序盤はARTとの”自我をもった自分は何なのか”みたいな禅問答的やり取りがちょっと退屈かな・・と思ったものの、単発で受けた警護の仕事がMurderbotの過去と繋がり組織的な陰謀が明かされていく様子が面白かった。

 

YL: 8くらい

語数:32,422語 (作者ページより)

 


Artificial Condition: The Murderbot Diaries (English Edition)

【オーディオブック】All Systems Red (2017)

All Systems Red (2017)

時間:3時間17分

発音: アメリカ英語

評価: 4.5 out of 5

 

2018年Hugo Award とNebula AwardのBest Novella受賞作品。

 

主人公Murderbotは部分的に人間のクローンから作られたアンドロイド。惑星調査の科学者たちの警護を行っている。Murderbotは自分の機能を司るモジュールををハックし自由な意志を持つに至った。人間を超越した能力を利用して大量殺戮マシーンにもなれたはずが、Murdebotが選んだのは何事もなかったかのようにこれまで通り人間の警護を行いつつ、何万時間もあるエンタメ映像をダウンロードしてドラマ視聴に浸ることだった・・・。

 

人工知能が自由意志を得たら世界が滅亡に向かう・・みたいな作品が多いなか、人間に従っているフリをしながら適当に仕事して、タダでDLしたエンタメに浸る。そんな人工知能があってもいいんじゃないかとMurderbotに共感してしまった。

 

科学者たちが惑星調査中、地図に異常があることを発見し、現地調査に向かう。そこで別の科学者チームがMurderbotと同種の警護アンドロイドにより全滅させられていることを知る。なぜ警護するはずのアンドロイドが暴走したのか謎を追うというストーリー。

 

156ページ、3時間17分の短編。現在4巻まで発売されており、2020年5月に第5巻発売予定となっている。

 

YL:8

語数:31,468語(作者ページより)

 


All Systems Red The Murderbot Diaries

【オーディオブック】Rivals! Frenemies Who Changed the World (2018)

Rivals! Frenemies Who Changed the World (2018)

時間:2時間55分

発音: アメリカ英語

評価: 4.5 out of 5

 

 

【感想】

2019年7月のAudible Originalsセレクションから。毎月6冊のオリジナルオーディオブックが提供され、その中の2冊を無料でダウンロードできる仕組み。

 

恐竜発掘のライバルだったCopeとMarsh。ドイツの小さな町の住民ごと分断したAdidasとPumaの兄弟喧嘩。イングランドの覇権をめぐって争ったクイーン・エリザベス1世 と スコットランド女王メアリー。政敵同士の悪口合戦が決闘にまで発展してしまったHamilton と Burr。4組の醜い争いが30分ずつのEpisodeにまとめられている。8−10歳対象作品のためか、ユーモアのある軽妙な語り口と明るい効果音つき。

 

自分が発掘しきれなかった恐竜の骨をライバルに取られぬよう発掘場を爆破していたMarsh。スポーツ選手に自社の靴を履いてもらうよう賄賂を渡し、ライバルである従兄弟を無実の罪で勾留させた疑いもあるadidas。スコットランド女王メアリーの処刑シーンでは、斬首されたメアリーはウィッグを装着していたために生首を掲げられた際にカツラが外れ、床に転げ落ちたらしい。メアリーの口は斬首された後20分も動き続け、斬首刑中にメアリーのスカートの中に隠されていた愛犬は飼い主の血の海から離れようとしなかった。とても子供向けの本とはいえないエピソード満載で楽しい本だった。

 

YL: 7 くらい

 

【オーディオブック】The Silent Patient (2019)

The Silent Patient (2019)

時間:8時間43分

発音: イギリス英語

評価: 3.5 out of 5

 

【あらすじ】

著名な画家であるアリシアと写真家のGabrielは幸せなカップルだった。ある夜、アリシアは撮影から帰宅したGabrielを射殺。その後取り調べにも口を閉ざしてしまう。

 

サイコセラピストのTheoは精神科病棟に収容されたアリシアのセラピーを志願。何が起こったのかを解明するため彼女の過去を探り始めたのだが・・・。

 

【感想】

NYTベストセラーで評判が良かったサイコスリラー。期待が高すぎたためか読後感はがっかり。

 

アリシアの当日の動きや関係者に話を聞きつつ、真犯人が他にいるのでは!?と思わせるストーリー展開が退屈だった。

 

ここからネタバレ。

 

終盤、突如Theoのキャラクターが崩壊し、犯人はお前だったのか!というオチ。Theoの妻とGabrielが浮気関係にあり、Theoはアリシアにその事実を伝えるため彼女の家に侵入する。事実を知り、さらにGabrielが自分を見殺しにしたことに絶望したアリシアがGabrielを射殺してしまったのだった。

 

動機は面白かったので、終盤までをごくごく普通のミステリーにするのではなくてTheoの異常性を際立たせた倒叙ミステリーにすれば好きなタイプのストーリーだったかも。

 

YL: 7

語数:75,835語 概算

 


The Silent Patient

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