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YL8〜
【オーディオブック】The Invisible Life of Addie LaRue (2020)
- 2021/01/20 8:27 PM
- Contemporary
The Invisible Life of Addie LaRue (2020)
- Narrated by: Julia Whelan
時間:17時間10分
発音:アメリカ発音
評価:4.5 out of 5
【あらすじ】
1714年フランス。23歳のAddieは親が決めた結婚から逃れるため、闇と契約を交わした。
「誰のものにもなりたくない、自由に生きたい。」と望んだAddieの願いは叶えられ、不老不死の肉体を手に入れたのだが、Addieはこの世に何の痕跡も残せないという制約が課せられていた。
【感想】
Addieは自由と引き換えに他人との関わりを失ってしまった。自分の本当の名前を言う事も書く事もできず、誰の記憶にも残らない。今、目の前で話をしていた人も、一瞬Addieから目を離しただけで彼女の事を忘れてしまう。誰からも気に掛けられないからこそ真の自由を手に入れることが出来るという仕組み。
ここからはネタバレ感想。
300年もの間、各地を転々としながら孤独に生きてきたAddieだったが、現代のニューヨークでAddieのことを記憶に留めていることが出来る男性が現れる。ヘンリーがAddieを覚えていられるのは彼自身も闇と契約を交わしたからだった。
Addieが契約を交わした闇=ルークは300年間Addieを見守るうちに情が芽生えたようで、Addieの窮地を救ってくれたりして、そこまで悪いやつではないように思える。Addieが ルークの気持ちを利用して彼に復讐しようとしているのが後味が悪かった。
何もかもが面倒くさい、しがらみなく自由に生きたいと思うことはあるけれど、一切のしがらみから逃れたAddieの悲惨な300年間の物語を読むと、他人との繋がりはやはり大事だと思えた。
YL:7−8くらい
語数:95,700語(概算)
【オーディオブック】The Midnight Library (2020)
- 2021/01/06 9:48 PM
- Contemporary
The Midnight Library (2020)
- Narrated by: Carey Mulligan
時間:8時間50分
発音:イギリス英語
評価:4 out of 5
2020年度Goodreadsのベストフィクションに選ばれた作品。
【あらすじ】
生と死の狭間に「あり得たかもしれない人生」のストーリーを綴った本を集めた図書館があるという。35歳のノーラは音楽ショップを解雇され、飼い猫を交通事故で亡くし、週一回自宅で教えていたピアノの生徒まで失ってしまった。唯一の肉親である兄とは疎遠になりつつあり電話しても出てくれない。自死を決意した日の真夜中、ノーラがたどり着いたのはMidnight Library だった。
【感想】ネタバレあり
Midnight Libraryにはノーラの後悔が綴られた本があり、これまでの人生で違う決断をしていればその後の人生はどうなったのか、無限大に枝分かれしたマルチユニバースがある。真夜中の図書館の本を開くと、「あり得たかもしれない別の人生」を生きることが出来るというお話。
水泳のオリンピック選手として金メダルを2回獲得し、引退後は自己啓発系の講演会で活躍している人生。世界的なロックミュージシャンとなり、憧れだったアメリカ人俳優と交際している人生。結婚直前に別れてしまったダンと結婚し、田舎でパブを開いた人生。イギリスらしいストーリー展開だなと思ったのは、ノーラがどの人生を選んでも何だか幸せではないこと。傍目には順風満帆に見える人生でも、それぞれに悩みがあり不幸も訪れる。
結局どの人生を体験しても幸せを見つけられず、本来の自分の人生を生きたいと強く願った時、ノーラはMidnight Library から現在に戻って来られたのだった。
人生における幸せとは何を達成したかではなく、人生に対する前向きな態度なのかな、と思えた作品だった。読後感は良いけれど、どの人生もほんのり不幸なので自分の精神状態が良くないと引き摺られてつらいかもしれません。
YL:7−8くらい
語数:90,896語(概算)
【オーディオブック】If It Bleeds (2020)
- 2020/05/16 9:09 PM
- Mystery/Thriller
If It Bleeds (2020)
- Narrated by: Will Patton, Danny Burstein, Steven Weber
時間:15時間12分
発音: アメリカ英語
評価: 5 out of 5
Mr. Harrigan’s Phone
The Life of Chuck
If It Bleeds
Rat
の4作からなる短編集。特に1、2話めがお気に入り。特に1作めは鳥肌が立ち、あまりの緊張感にオーディオを止めては呼吸を整えながら聞いた。
Mr. Harrigan’s Phone
毎日本を朗読するバイトに行っていた近所のお爺さんが亡くなった。少年は埋葬前、スーツポケットに老人が愛用していたiPhoneを忍ばせた。葬儀後、寂しくなって電話を掛けると繋がり、留守番電話で声を聞く事が出来た。少年はこれまでの感謝と寂しい気持ちを伝えた。翌朝起きるとSMSに老人からのメッセージが届いていた・・・
少年と老人の心温まる交流、人生の大先輩からの教訓、ホラー的超常現象が入り混じった緊張感のある話だった。
The Life of Chuck
39歳ビジネスマンのChuckが脳腫瘍で亡くなった時、同時に世界も滅亡する話。
自分が死んでも世界は何事もなかったかのように続くわけだけれども、自分が中心となって生きていた“自分だけの世界”は自分とともに消滅してしまう。それがChuckの死とともになぜか全ての世界が消えてしまう。生きている事の一瞬の煌めきを感じさせるダンスシーンがとても良かった。
If It Bleeds
メルセデス3部作、The OutsiderのHolly GibneyはStephen King氏の大のお気に入りらしい。こちらはThe Outsider の続編で、葬り去ったと思っていたOutsiderが他にもいたというお話。
Rat
嵐の夜、死にかけの濡れねずみを助けてあげたら・・・というお話。聞き終わってから本の表紙を見てみたら、猫の顔にRatがまぎれているのを発見してギャッと飛び上がってしまった。読了後に初めて気づくという絶妙な気味の悪さ。
ホラーに分類されているけど、それほど怖くはない・・・はず。Stephen King本は時々とてつもなく嫌いな本もあるけれど、これは良かった。
YL:8くらい
語数:130,500語(概算)
【オーディオブック】The Golden Compass (1995)
- 2020/04/17 8:00 PM
- ファンタジー
The Golden Compass (1995) / 黄金の羅針盤
時間:10時間39分
発音: イギリス英語
評価: 5 out of 5
BBC One/ HBO ドラマシリーズが始まったので再読。
日記を振り返ると、2006年12月、洋書多読38冊目、200万語通過本だったらしい。Audibleで初めて買った本だったのだが、この時は全く歯が立たず結局紙で読んだ本。
14年経過し、当時聞き取れなかった理由を考えてみると
・1人のナレーターではなく、多数のキャストがセリフ部分を話すため、息継ぎ部分がなく矢継ぎ早でスピードが早かったこと
・子供のセリフが多いので聞き取りづらかった
・セリフ部分に地方の訛りが多かった
などが考えられた。今回はあっさりと聞き取れたのでリスニング力アップを実感。
【あらすじ】
ライラの住むオックスフォードは私たちが住む世界とよく似ているが、ライラの世界の住人はみな、ディーモンというその人特有の動物を持っている。ディーモンはその人の魂のようなもので、男性はメス、女性はオスの動物となっていて、ディーモンと会話することも出来る。子供のディーモンは様々な動物の姿になれるが、思春期をむかえると、持ち主の性質を表した動物の姿で固定する。
幼い頃、事故で両親を亡くしたライラはオックスフォード大学の寮に預けられ育てられた。12歳になったライラは、叔父のアズリエル卿が北の国で観測される「ダスト」という現象を学者たちにレクチャーしてる現場に遭遇する。その後、教権に属するコールター夫人のアシスタントとして寮を出ることになったライラは、学長から「真理計」を託された。
下町でジプシーの子供たちの誘拐事件が相次ぐ中、コールター夫人の行動に不審を感じたライラは、夫人の家を飛び出し、ジプシー達と共に北を目指すのだった。
【ネタバレ感想】
Audibleでは11−13歳向けとなっていたけれども、大人も夢中になれる児童書。ライラが実はアズリエル卿とコールター夫人との間の不義の子であることや、子供があっさり死ぬなど児童書らしからぬユニークな本だった。
ドラマはオックスフォードの建物、街並が美しいのと、コールター夫人と彼女のディーモンである黄金の猿の秘めた狂気が良い感じ。シリーズ3部作なので、1シーズンだけでは盛り上がりに欠けるのではないかと心配。どうか打ち切られずにシーズン3まで制作されますように!
YL:8.5
語数:116,603語
【オーディオブック】The Nickel Boys (2019)
- 2020/04/04 8:09 PM
- 文学
- Narrated by: JD Jackson, Colson Whitehead
時間:6時間46分
発音: アメリカ英語
評価: 4.5 out of 5
フロリダ州に実在したDozier Schoolでの事件を基にしたフィクション。1900年〜2011年まで運営されていたDozier Schoolの敷地内から墓標のない遺体が数十体発見された。The Nickel Boysの冒頭でも大学の発掘チームが学校の敷地跡から四十数体の遺体を発見したところから始まる。
1960年Tellahasseeで祖母と2人暮らしをしていた黒人少年Elwood Curtisは勤勉で、大学進学を目標としている真面目な少年だった。ある日、同乗させてもらった車が盗難車であったことが発覚し、少年院に入れられてしまう。Nickel Academyでは人権を無視した運営がまかり通っており、正義感の強いエルウッドは、いじめられっ子を庇った事でさらなるトラブルに巻き込まれていく。
ここからはネタバレ感想
冒頭でNickel Academy跡地から多数の少年たちの遺体が見つかる事が分かっているので、エルウッド少年の安否を心配しながら読み進めた。途中から、現在の大人になったエルウッドが過去を語っている形式である事がわかるので、無事に出所出来たのだなと安心したのだが、なぜか違和感がある。あんなに世話になって心配をかけた祖母の話が一切出てこないのだ。
最後に、実はエルウッドはNickel Academyからの脱走に失敗し殺されており、Nickel内での親友だったTurnerがエルウッドを偲んでエルウッドの名とIDで40年間生きていた事実が明かされる。だから唯一の親族だった祖母の話が出てこないし、微妙な違和感を感じたのだと。気づいた時にとても悲しかった。
1960年代のアメリカでは、黒人に生まれたというだけで運命が全力で自分を押しつぶそうとしているように感じられて辛かった。テーマが重いのと、過去と現在のストーリーラインが混ざっているので、やや難しかったが読んで良かったと思えた一冊。
YL: 8くらい
語数:63,742語
The Nickel Boys: the new novel from the Pulitzer Prize-winning author of The Underground Railroad
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