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YL8〜

【オーディオブック】If It Bleeds (2020)

If It Bleeds (2020)

時間:15時間12分

発音: アメリカ英語

評価: 5 out of 5

 

Mr. Harrigan’s Phone

The Life of Chuck

If It Bleeds

Rat

 

の4作からなる短編集。特に1、2話めがお気に入り。特に1作めは鳥肌が立ち、あまりの緊張感にオーディオを止めては呼吸を整えながら聞いた。

 

Mr. Harrigan’s Phone

毎日本を朗読するバイトに行っていた近所のお爺さんが亡くなった。少年は埋葬前、スーツポケットに老人が愛用していたiPhoneを忍ばせた。葬儀後、寂しくなって電話を掛けると繋がり、留守番電話で声を聞く事が出来た。少年はこれまでの感謝と寂しい気持ちを伝えた。翌朝起きるとSMSに老人からのメッセージが届いていた・・・

 

少年と老人の心温まる交流、人生の大先輩からの教訓、ホラー的超常現象が入り混じった緊張感のある話だった。

 

The Life of Chuck

39歳ビジネスマンのChuckが脳腫瘍で亡くなった時、同時に世界も滅亡する話。

 

自分が死んでも世界は何事もなかったかのように続くわけだけれども、自分が中心となって生きていた“自分だけの世界”は自分とともに消滅してしまう。それがChuckの死とともになぜか全ての世界が消えてしまう。生きている事の一瞬の煌めきを感じさせるダンスシーンがとても良かった。

 

If It Bleeds

メルセデス3部作、The OutsiderのHolly GibneyはStephen King氏の大のお気に入りらしい。こちらはThe Outsider の続編で、葬り去ったと思っていたOutsiderが他にもいたというお話。

 

Rat

嵐の夜、死にかけの濡れねずみを助けてあげたら・・・というお話。聞き終わってから本の表紙を見てみたら、猫の顔にRatがまぎれているのを発見してギャッと飛び上がってしまった。読了後に初めて気づくという絶妙な気味の悪さ。

 

ホラーに分類されているけど、それほど怖くはない・・・はず。Stephen King本は時々とてつもなく嫌いな本もあるけれど、これは良かった。

 

YL:8くらい

語数:130,500語(概算)

 


If It Bleeds

【オーディオブック】The Golden Compass (1995)

The Golden Compass (1995) / 黄金の羅針盤

時間:10時間39分

発音: イギリス英語

評価: 5 out of 5

 

BBC One/ HBO ドラマシリーズが始まったので再読。

 

日記を振り返ると、2006年12月、洋書多読38冊目、200万語通過本だったらしい。Audibleで初めて買った本だったのだが、この時は全く歯が立たず結局紙で読んだ本。

 

14年経過し、当時聞き取れなかった理由を考えてみると

・1人のナレーターではなく、多数のキャストがセリフ部分を話すため、息継ぎ部分がなく矢継ぎ早でスピードが早かったこと

・子供のセリフが多いので聞き取りづらかった

・セリフ部分に地方の訛りが多かった

などが考えられた。今回はあっさりと聞き取れたのでリスニング力アップを実感。

 

【あらすじ】

ライラの住むオックスフォードは私たちが住む世界とよく似ているが、ライラの世界の住人はみな、ディーモンというその人特有の動物を持っている。ディーモンはその人の魂のようなもので、男性はメス、女性はオスの動物となっていて、ディーモンと会話することも出来る。子供のディーモンは様々な動物の姿になれるが、思春期をむかえると、持ち主の性質を表した動物の姿で固定する。

 

幼い頃、事故で両親を亡くしたライラはオックスフォード大学の寮に預けられ育てられた。12歳になったライラは、叔父のアズリエル卿が北の国で観測される「ダスト」という現象を学者たちにレクチャーしてる現場に遭遇する。その後、教権に属するコールター夫人のアシスタントとして寮を出ることになったライラは、学長から「真理計」を託された。

 

下町でジプシーの子供たちの誘拐事件が相次ぐ中、コールター夫人の行動に不審を感じたライラは、夫人の家を飛び出し、ジプシー達と共に北を目指すのだった。

 

【ネタバレ感想】

Audibleでは11−13歳向けとなっていたけれども、大人も夢中になれる児童書。ライラが実はアズリエル卿とコールター夫人との間の不義の子であることや、子供があっさり死ぬなど児童書らしからぬユニークな本だった。

 

ドラマはオックスフォードの建物、街並が美しいのと、コールター夫人と彼女のディーモンである黄金の猿の秘めた狂気が良い感じ。シリーズ3部作なので、1シーズンだけでは盛り上がりに欠けるのではないかと心配。どうか打ち切られずにシーズン3まで制作されますように!

 

YL:8.5

語数:116,603語


The Golden Compass (His Dark Materials)


黄金の羅針盤 (ライラの冒険シリーズ (1))

【オーディオブック】The Nickel Boys (2019)

The Nickel Boys (2019)

時間:6時間46分

発音: アメリカ英語

評価: 4.5 out of 5

 

フロリダ州に実在したDozier  Schoolでの事件を基にしたフィクション。1900年〜2011年まで運営されていたDozier  Schoolの敷地内から墓標のない遺体が数十体発見された。The Nickel Boysの冒頭でも大学の発掘チームが学校の敷地跡から四十数体の遺体を発見したところから始まる。

 

1960年Tellahasseeで祖母と2人暮らしをしていた黒人少年Elwood Curtisは勤勉で、大学進学を目標としている真面目な少年だった。ある日、同乗させてもらった車が盗難車であったことが発覚し、少年院に入れられてしまう。Nickel  Academyでは人権を無視した運営がまかり通っており、正義感の強いエルウッドは、いじめられっ子を庇った事でさらなるトラブルに巻き込まれていく。

 

ここからはネタバレ感想

 

冒頭でNickel  Academy跡地から多数の少年たちの遺体が見つかる事が分かっているので、エルウッド少年の安否を心配しながら読み進めた。途中から、現在の大人になったエルウッドが過去を語っている形式である事がわかるので、無事に出所出来たのだなと安心したのだが、なぜか違和感がある。あんなに世話になって心配をかけた祖母の話が一切出てこないのだ。

 

最後に、実はエルウッドはNickel  Academyからの脱走に失敗し殺されており、Nickel内での親友だったTurnerがエルウッドを偲んでエルウッドの名とIDで40年間生きていた事実が明かされる。だから唯一の親族だった祖母の話が出てこないし、微妙な違和感を感じたのだと。気づいた時にとても悲しかった。

 

1960年代のアメリカでは、黒人に生まれたというだけで運命が全力で自分を押しつぶそうとしているように感じられて辛かった。テーマが重いのと、過去と現在のストーリーラインが混ざっているので、やや難しかったが読んで良かったと思えた一冊。

 

YL: 8くらい

語数:63,742語

 


The Nickel Boys: the new novel from the Pulitzer Prize-winning author of The Underground Railroad

【オーディオブック】Recursion (2019)

Recursion(2019)

時間:10時間47分

発音: アメリカ英語

評価: 4.5 out of 5

 

ネタバレありの感想。

 

False Memory Syndrome (FMS)とは、ある日突然全く違う人生を歩んでいる記憶が現れる疾患。FMSにかかった人々は、いたはずの夫や子供が実在しなかったという現実に混乱し、自殺する人が急増した。

 

NYPDのBarryは、FMSに罹患した女性の飛び降り自殺現場に遭遇した後、彼女の状況に疑問を持ち独自に調査を開始する。

FMSは、神経学者のヘレナが、アルツハイマー患者の失われゆく記憶を記録し、病態が進んだ後に脳内に記憶を戻す目的で作られた装置の意図せぬ副作用だった。実験中に被験者が死ぬと精神だけ過去の自分に戻ってしまう。そこで未来の記憶を持ったまま、別のタイムラインが生まれ、タイムトリップした時点まで時が進むと、そこで2つのタイムラインが融合し、2つの記憶が生まれる。それがFMSだった。

 

もし過去に戻る事ができて、後悔していた事をやり直せたら・・・。もしくはテロによる大量殺戮を未来からの記憶で未然に防ぐ事が出来たら・・・。ただ、全ての不幸を防ぐ事は不可能だし、全ての人々が同時に幸せなタイムラインなどありえない。自分の人生に起こった出来事は、幸せな記憶も、決してしまいたい過去も含めて自分を形作っているのだと受け入れるしかない。

 

タイムループものが好きなので楽しめた。少し繰り返しが多くて冗長だなと思う部分的はあったものの、面白いコンセプトの本だった。

 

YL: 8くらい

語数:93,815語(概算)

 


Recursion

【オーディオブック】The Institute (2019)

The Institute (2019)

 

時間:18時間59分

発音: アメリカ英語

評価: 5 out of 5

 

【あらすじ】

ミネアポリスに住む少年Lukeは、ある夜何者かに拉致され目覚めると特殊な能力を持つ子供達が集められた施設に収容されていた。彼らはテレパシーやテレキネシスの能力を持っており、施設では様々な実験により子供達の能力を開花させようとしていた。

 

【感想】

キング作品では登場人物たちと自分が同じ時代を共有していると感じることが出来るところが好き。作中の世界では当たり前のように超能力を持った人々が存在していて、私たちの住む現実世界と融合している。いつの時代のセッティングなのかはっきりとは触れられていないが、主人公の一人はゲーム・オブ・スローンズのファンであり、南部州の保安官事務所にはトランプの写真が掲げられている・・・。

 

シャイニングやドクタースリープ、もしくは作者は違うけどドラマシリーズのStranger Thingsのような雰囲気を感じて読み始めた瞬間からワクワクしてしまった。

 

ここからはネタバレ。Spoiler Alert!

 

能力を開発するために子供達が拷問のような実験を受けるのが可哀想なのだけれども、そのような環境だからこそ、お互いを思いやり助け合う心が芽生える過程が素晴らしかった。

 

Lukeが脱走を試みる場面は手に汗握る展開で、17時ごろに聞き始めたらそのまま夕食も作れず、ただただ息をつめて次の展開を聞き入っていた。気づけば午前1時。体力の限界でこれ以上は無理・・・というところまで物語に惹き込まれるのは久しぶりだった。

 

今作で一応の結論は出たけれど、続編があっても良さそうな雰囲気。メイン州のInstituteは壊滅したが、謎の経営母体はまだ続いているわけだし。いつかキング先生か息子のジョー・ヒルが続きを書いてくれないかな。

 

YL: 8くらい

語数:165,300語 (推定)

 

 

The Institute: A Novel

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